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2019年8月18日 (日)

高田直芳『財務諸表読解入門 企業の経営戦略を決算書から見抜く IFRS対応』日本実業出版社

会社法は、将来株主を利害関係者とみなしていません。

最も重要なのは、キャッシュフローには「現金収入」と「現金支出」の2種類しかないことです。

キャッシュフローは現金支出か現金収入のどちらかしかないのですから、売掛金の回収を現金収入とするならば、売掛金の発生は現金支出になるのです。

現在の貸借対照表は「当期純利益」が隠されてしまっているのが弱点です。

包括利益の存在によって、益出し効果は封印されます。

当期純利益までに限っていえば、益出し操作は有効です。ところが、包括利益までになると、益出しは当期の上昇分しか反映されないことがわかります。

財務活動キャッシュフローには、1年基準は適用されません。短期も長期も十把一絡げ。八方美人で時間軸の概念を持たないのが、財務活動キャッシュフローの問題点です。

松本佐保『熱狂する「神の国」アメリカ 大統領とキリスト教』文春新書

プロテスタントはいくつもの宗派に分裂しているため、アメリカ国内の宗派としては、カトリックが最大規模であり、また最大の浮動票で、カトリックを制する者が大統領選で勝利するとまでいわれている。

カトリックはプロテスタントに比べると聖書をそれほど重視しない。

カトリックにはローマ教皇を頂点とする高度に組織化されたグローバルなネットワークがあるからだ。

プロテスタントの教えは万人が司祭になれるというもので、誰でも聖書を手に取り、読むことができる聖書中心主義である。

ユダヤ人はキリストを預言者とは認めたが、救い主とは認めていないという点がある。

 

2019年8月16日 (金)

菊池章太『悪魔という救い』朝日新書

メソジストというのは十八世紀に英国国教会から分派したプロテスタントの一派である。聖書のメソッドに従うというのが名称の由来である。・・・・・日曜学校の本家本元である。

カトリック教会はもちろん悪魔の存在を認めている。

人は無意識のうちに「異質な他者」を排除しようとする。

悪魔とは神にさからって堕落した天使である。

宗教改革への反動から生れたものにイエズス会がある。

『カテキズム』によれば、その拒絶のしかたは徹底的であって、もはや撤回はできないという。悪魔には悔い改めの余地すら与えられていない。

悪魔に必要もないことを聞いてはならず、これを祓うのに不可欠なことのみを問うべきだという。その第一にあげるべきは名を問うことである。何匹の悪魔が憑いていたとしても、その中心となるのはつねに一匹であり、まずそのものの名を問わねばならない。

悪魔は精神的な存在であって実体を持たない。「悪」を具現化するために、それをやどらせる実体をしばしば悪魔は要求する。

カトリック教会にはマリアさまの像が立っている。プロテスタント教会にはそれがない。

2019年8月13日 (火)

島田裕巳『キリスト教入門』扶桑社新書

神は、貧しい者や同胞から利子を取ってはならないとしているのであって、外国人から利子を取ることは認めています。・・・・・ユダヤ人がキリスト教徒から利子を取ることは認められます。

イスラム教のムハンマドは最後の預言者とはされましたが、イエスのように救世主ではありません。

プロテスタントは宗教改革を経てカトリック教会と決別してしまいましたから、・・・・・

最後の審判が間近に迫っているということは、新約聖書全体の前提です。

イスラム教にとってのエルサレムは、預言者ムハンマドが天馬に乗って一夜にして天に昇った岩があるところで、そこには岩のドームが建てられています。

無神論を唱える人間は、周囲の人建ていが空気のように思っている神の存在を真っ向から否定するわけですから、かなり意志が強く、・・・

カトリックの世界では、今でも悪魔が憑くという現象があると信じられていて、・・・・・

キリスト教は、神のメッセージである「福音」を伝えることを大きな目的にしている宗教で、・・・

2019年8月 9日 (金)

木山泰嗣『弁護士が書いた究極の文章術 誤解なく読み手に伝える書き方のヒント28』法学書院

人はつねに予測して行動している。

読み手は、あなたが書いた「接続詞」や「論理の流れ」をみて、次にくる文章を予測しながら読んでいます。・・・・・この読み手の予測どおりに文章を書くこと。

一文が長いと主語と述語の関係が不明瞭になるからです。

検察官が書く文章では、条文数に「第」をつけます。

判例法の国では、過去に裁判所が示した判決が法律と同じ効力をもちます。英米法の考え方がこれにあたります。

僕が読むということは、繰りかえして読むことだ(安岡章太郎)。

 

2019年8月 7日 (水)

フリーク・ヴァーミューレン『ヤバい経営学 世界のビジネスで行われている不都合な真実』東洋経済新報社

真似をした競合他社の戦略がそもそもダメだということもある。

真似の連鎖反応は実に性質が悪い。

誰もがその慣習に「なんとなく」従い、なぜその慣習が存在しているのかを考えることはない。不思議な慣習は、誰も変えようとしないまま生き続けている。そして、そのような「不思議なところ」に新しいビジネスの種が転がっていたりする。

自分たちが間違った方向に向かって進んでいることに気づいても、誰もそれを口に出さなければ、行き詰まるまでみんなでその現状を維持してしまうのだ。

お金で買うことができず、生み出すために多くの時間と労力が必要となり、数字として見えづらいものが、他者との違いを生み出すことが多い。

より良いアイディアとは、どこからともなくやって来るのだ。

買収を考える経営者は、買収対象企業にいる無能な経営者を追い出して、自分が買収して経営したほうが、大きな価値を生み出せると考えている。

うまくいっている企業では、成功しているビジネスに集中するのは一般的な戦略だ。・・・・・一つの事業への集中は成功の原因ではなくて、結果なのだ。

関係があることと、因果関係があることは異なる。

施策はすぐに効果を生むが、その副作用はしばらく後に現れてくる。そのため、経営者は副作用を甘く見てしまったり、全く副作用に気がつかなかったりする。

優れたイノベーションは偶然に発見されることが多い。

「複製」することのポイントは、地域の特性に合わせることではなく、むしろ初めは合わせないことだ。地元の状況に完全に合わせることなんてしなくてよい。注意深くゆっくりと、あとから変えていけばよい。まずは完全にコピーし、なんとか地域でも受け入れられるくらいにはうまくやり、それからゆっくりと変化を加えていく。

2019年8月 6日 (火)

梅沢富美男『正論 人には守るべき真っ当なルールがある』ぴあ

「何があっても、ハイと言え」は、社会を学ぶ上での哲学である。一見、頭ごなしに聞こえるものの、まずは素直に従ってみて、はじめて見えてくるものがある。

24時間中23時間、必死に稽古しても、最後の1時間、つまり舞台で失敗したらおしまい。

明確な目標は、人を育てる近道となる。抽象的な目標を押し付けたところで、人は前に進むことなどできない。

客の入らない芝居なんて芝居じゃない。

主役は脇役の人間に上手に喰われなければ、いい主役とはいえない。きちんと自分の見せ場があるのだから、ほかの人にもいいところを上手に譲る。

芝居を面白くするのも、つまらなくするのも三枚目役にかかっている。

ライバルの不幸を常に願ってばかりいるような人間は、結局は大きくなれない。最後は自分自身との闘いでしかないからだ。

セリフは頭だけで覚えるだけではダメ、心で理解して腹の底から出てこないと、お客さんの魂を揺さぶることはできない。

人気商売において、「好き」の反対は「嫌い」ではなく「無関心」である。ランクインしていない人は、関心を寄せられていないということだ。

島田裕巳『「日本人の神」入門 神道の歴史を読み解く』講談社現代新書

伊勢神宮には天照大神が祀られ、天照大神は皇祖神と見なされている。

天照大神以上に、皇祖神としての信仰を集めた神がいた。その神は八幡神である。八幡神は最初渡来人が祀っていたにもかかわらず、応神天皇と習合することで、第二の皇祖神の立場を確立した。

一神教の世界では、神を祀るという行為があり得ないのに対して、多神教の世界では、それが十分に可能なのである。

アッラーの場合には、預言者ムハンマドにメッセージを下したとされるが、直接彼の前に現れたわけではない。現れたのは天使ジプリールであり、天使が神のメッセージを伝えたのである。

カアバ神殿は、預言者ムハンマドが現れる以前からあったもので、当時そこには、それぞれの部族が祀る多数の神々が祀られていた。

ムハンマドは、偶像をことごとく破壊してしまい、それ以降、カアバ神殿のなかには何もなくなった。ただ、大きな絨毯によって覆われているだけである。

モスクが都合がいいのは、メッカの方角がはっきりとしているからである。

シナゴーグの建築様式は多様だが、建物は、全体が聖地であるエルサレムの方角を向こうに建てなければならないとされている。

岩や石は、他の国や民族においても、信仰の対象になっている。

崇神天皇については、実在の可能性があるもっとも古い天皇という説もあるが、・・・

明治天皇の前に伊勢神宮に参拝した可能性があるのが、持統天皇である。

一神教の神が遍在するのに対して、日本の神々は必ずや特定の場所結びつけられている。

中国では、腐敗した王朝を打倒することを正当化する「易姓革命」という考え方があり、・・・

 

2019年7月17日 (水)

山田英夫『ビジネス・フレームワークの落とし穴』光文社新書

■五つの競争要因(Five Forces)

5つの競争要因の分析は、当該業界が高い利益率を期待できるかを分析するものであり、特定の企業の利益率を分析するものではない。

■競争の基本戦略(Generic Strategies)

ポーターの基本戦略は、「or」ではなく、「and」で考えなくてはならないこともあるのである。

■アンゾフ・マトリックス(Growth Vector Components)

ビジネス本でアンゾフ・マトリックスが紹介されている場合、縦軸を「使命(ニーズ)」ではなく、「市場」と書いているものが圧倒的に多い。確かに、「製品」と「市場」で考えると発想しやすいが、実はアンゾフは「市場」という言葉は使っておらず、誰が最初に手を加えたのかは不明であるが、「ミッション」が「市場」に化けてしまい、それが、ビジネス書でのデファクト・スタンダードになってしまったのである。

■シナジー(Synergy)

M&A前に頻出し、M&A後には聞かれなくなるもの

■ブルー・オーシャン(Blue Ocean)

ブルー・オーシャン戦略の4つのアクションのいくつかは、ブレーン・ストーミングの考案者として知られるA・F・オズボーンが提唱した発想法と類似しており、さほど新しい概念とは言えない。

■経験曲線(Experience Curve)

経営学が科学として扱われるようになった契機の1つが、経験曲線の発見である。

規模の経済性と経験効果は似たように見えるが、理論上は別物である。前者はある一時点における静態的効果であり、後者は累積経験量をベースとした動態的効果である。

■バリューチェーン(Value Chain)

1つの企業が持っていたバリューチェーンがバラバラになる現象を「アンバンドリング(Unbundling)」と呼ぶが、アンバンドリングに伴って、ある機能に特化した企業が登場し、競争の形が違ってきたのである。

■製品ライフサイクル(Product Life Cycle)

製品ライフサイクルでしばしば間違うのは、市場はすでに成長期なのに、自社にとっては新製品なので導入期の戦略を採ってしまうことである。製品ライフサイクル論は、あくまで市場から考える理論なのである。

 

2019年6月14日 (金)

サトウタツヤ『心理学の名著30』ちくま新書

何事も利点は欠点、欠点は利点である。

『精神分析』の目次構成は、フロイト自身が研究してその成果を公表したのとちょうど逆の順番になっている。つまり、彼は神経症の治療から始め、夢に注目し、その後、日常的なしくじり行為にも目を向けるようになったのである。

正義の反対語は「悪」だと思っている人が多いが、そうではない。正義の反対語は「もう一つの正義」である。

マズローが重視するのは自己実現である。

ストレスは機械工学の専門用であり、・・・

 

 

藤原正彦『国家と教養』新潮新書

フリードマンはベトナム戦争時、北ベトナムに水爆を使用するよう主張していたそうです。

イギリスはよく知られたように、現在に至るまで階級社会です。

ナチスのような政党が生まれ、短期間で著しく勢力を伸ばしたのは、第一次大戦後のドイツ、「ワイマール時代のドイツ」が民主主義国家だったからです。

ヒットラーが余りにも熱狂的な国民の支持を受け、余りにもドイツの優越を強調し、余りにもユダヤ人を追いこみ、余りにも軍事力増強に走り、となればとりあえず「待てよ」となるのがバランス感覚です。これがドイツ人に欠けているのが裏目に出ました。

政治ではまっしぐらな突破力よりバランス感覚の方が文句なしに大事です。

アメリカが、教養とは対局にある功利主義の国であったことや、・・・

英国人は自らが理屈一本で進んでいないことを示すため、また進まないよう自己抑制するため、しきりにユーモアを話の中に取り込みます。

見えなくなれば忘れられる。

 

2019年5月 9日 (木)

山口周『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」』光文社新書

正しく論理的・理性的に情報処理をするということは「他人と同じ正解を出す」ということでもあるわけですから、必然的に「差別化の消失」という問題を招くことになります。

論理や理性で考えてもシロクロのつかない問題については、むしろ「直感」を頼りにした方がいい。

アカウンタビリティとは要するに「言語化できる」ということだ。

イノベーションの後に発生する「パクリ合戦」における、デザインとテクノロジーの陳腐化という問題を見落としていることが多い。一方で、ストーリーや世界観はコピーできません。

「システムを相対化すること」しかありません。自分なりの「美意識」を持ち、その美意識に照らしてシステムを批判的に見ることでしか、私たちは「悪」から遠ざかるすべはないのです。

西暦で言えば5世紀くらいの時期、人物としてはアウグスティヌスやボエティウスを最後に、13世紀にロジャー・ベーコンやトマス・アクィナスといった人物が登場するまでの800年間ほど、これといった哲学者がいない「空白の時期」があるのです。

 

 

2019年3月 1日 (金)

白井聡『戦後政治を終わらせる 永続敗戦の、その先へ』NHK出版新書

サンフランシスコ講和条約は、日米安保条約と不可分のワンセットで結ばれたものだからです。

ソフトランディングとは、日本国民が自らの手で必要な改革を成し遂げ、社会と政治を変化させることです。

前線と最前線との違いです。つまり、冷戦下の日本は、アメリカによって、アジアにおける冷戦の自由主義陣営の前線基地として位置づけられましたが、しかし最前線ではなかった。

五十五年体制とは、いわば、勝者と敗者があらかじめ決まっていて、敗者の側にも一定の見せ場が用意されたプロレスのようなものだった。

自民党は「親米保守」の政党です。

小選挙区制には、少数意見が反映されない、死に票も多いという欠点があるため、・・・

レーガノミクスの面白いところは、国家が財政赤字に陥っているとき、普通なら増税を考えるところを、減税すべきだとしたところです。

護送船団方式、、、、、端的に言うと、国家による指導の側面が非常に強い資本主義です。

新自由主義の特徴としては、公営事業の民営化、資本移動の自由化、福祉の削減、こういったことが共通点として挙げられます。

身分が生まれながらにして決まっているものであるのに対し、階級は可変的で、原則的には階級間移動も可能です。

西部邁『保守の真髄 老酔狂で語る文明の紊乱』講談社現代新書

日露戦争の勝利によって「関税自主権」を獲得したことについて・・・・・

ナショナリズムを指してショーヴィニズム(排外主義)と難じることは許されない。

代議制あるいは議会制民主主義の本質はトレランス(忍耐と寛容)の精神にある。つまり、多数派にあってみずからの意見が間違っているかもしれないと構える忍耐力があり、したがって少数派の意見にも耳傾けるべき場合があるかもしれないとの寛容力を持ちつづける点にある。

二世・三世議員を世襲制だとして非難するのはかならずしも妥当ではない。代議士たるものは議会における妥協や決断についての経験を必要とするのであって、そうした力量は若いときから政治家の振る舞い方を身近に学ぶことを通じて鍛えられる。

社会の権力がひとたびマスの手に渡ったら、事実上、その社会を救済することは不可能である(オルテガ)。

独裁制は民衆の歓呼と投票から生れることが少なくない。

裁判を言語ゲームの形式とみなしてその言語活動が形式において優れているなら勝利者となる、というのが英国に伝来の形式主義だ。

「国民の総意」は、現在世代の国民の世論なんかではなく、歴史上の総世代の伝え残せし「伝統の精神」を意味する、と解釈すべきだという一点である。

世論ではなく輿論、それこそが投票の基礎であるべきだということである。なぜといって輿論とは国民の有する(というより死者たちの残した)常識のことなのだから。

慣習と伝統の違いである。慣習は単に過去からの制度的な遺制のことにすぎないが、伝統はそれとは違って過去から伝えられし(慣習の中心あたりに内蔵されているはずの)徳義の規準のことで、・・・・・

釈迦にも孔子にもソクラテスにも学校なんかなかった、・・・・・

2019年2月 1日 (金)

宮崎市定『中国に学ぶ』中公文庫

歴史は物語りから生れたといわれる。

中国の歴史は、記録から出発したと考えられるからである。・・・・・中国の歴史は、王者の記録から始まったといえるのである。

『春秋三伝』こそは、正しく日本の『古事記』に相当するものである。

大衆こそは最大の傑作を生み出す母胎である。

儒教思想こそは最も中国的な思想であったということができる。

道教は中国発生には違いないが、その最も大切な成長期に仏教の影響を蒙ったため、宗教臭くなりすぎた。

孔子の教育の根本理念たる仁は、読んで字の如く人の道に外ならず、これは明らかに神の道に対立するものである。

孔子の後、孟子は義を説き、孔子の仁と併せて仁義を行なうことを口癖とした。

勉強には自分の本でないと能率が上がらぬものだ。

中国の専門家というのは、現代日本の専門家と違って、専門以外は駄目だというのではなく、あらゆる素地、教養があって、その中でもとりわけ得意とする分野が専門なのである。

偉大な指導者を出すためには、国民に人物を見分ける明察がなければならぬ。現在のわが国にとっていちばん大切な点は、政治界に限らず、何よりも本物かにせ物かを見わけることである。

中国の皇帝政治に理論的根拠を与えたのは儒教である。

儒教の規則は人情を重んずる、という口実の下に、権力者の欲望をあまりにも寛大に認めすぎる傾向がある。

墨子の教えは、この儒教の歪みを訂正しようとして、上に立つ者ほど身を粉にしても働かねばならぬことを唱えた。

中国においてこそ本当の共産主義を樹立したい、というのが毛沢東の念願で、今度の文化大革命も本当のねらいはそこにある。

小谷野敦『本当に偉いのか あまのじゃく偉人伝』新潮新書

日本文化の精髄は中世以前の文化にこそあるので、・・・

川端康成は、『源氏物語』を日本最高峰の文学と見なした。

それまでキリスト教にからめとられてきた西洋哲学を、キリスト教から解き放ったのが『純粋理性批判』である。

凡庸なのはアイヒマンだけではなく、アレントも凡庸なのである。

ファシズムというものの定義が、未だにはっきりしていない。

フッサールは、哲学を「学問の基礎としての哲学」と「世界観哲学」に分けた。

『モモ』は、いわば資本制批判である。

ポパーは、数学的帰納法以外の帰納法を認めない。

有名な「反証可能性」にしても、人文学には当てはまらない。

コンドームなどの避妊を認めなかったローマ法王庁が、オギノ式避妊だけは認めた・・・・・

「現場主義」というのは、都会に住んでいてカネと暇のある者の考え方だ。

2019年1月27日 (日)

出口治明『教養は児童書で学べ』光文社新書

子どもは、自分が読みたいと思ったときに本を読み始めるものですから、あまり心配しすぎないことです。

『西遊記』は、表の世界に対する、裏の世界、つまり本音と建前でいえば、本音の世界を描いているのです。

中国は秦の始皇帝以来、典型的な役人天国で、・・・

アラブの人たちは遊牧民です。・・・・・遊牧民には商人が多い。

インドネシアがイスラム圏なのかと、・・・・・昔アラブ人がたくさんきたからです。

『神曲』は、ムハンマドが天国を旅した物語を下敷きにしているのです。

ワーグナーのオペラ『タンホイザー』にもアラブの影響が見てとれます。

地域おこしに必要なのは、「若者」「馬鹿者」「よそ者」だとよく言われます。

ストレスは価値観を変えることでしか解消できないのです。

ロンドンの幼稚園の教え

  1. 人は一人ひとり違う
  2. 自分の思いは口に出さなければわかってもらえない
  3. みんなが一斉に、やりたいようにやったら社会はめちゃくちゃくになる

人間の脳は、医学的に見て1万3000年以上まったく進化していません。

10億年後には、太陽が膨脹して地球上の水は全部蒸発します。

人間はある程度は対等でないと友情は結べない。

2019年1月21日 (月)

佐藤優『大国の掟 「歴史×地理」で解きほぐす』NHK出版新書

新自由主義とは、政府による社会保障や再分配を極力排し、企業や個人の自由競争を推進することが最大限の成長と効率のいい富の分配を達成するという経済学的な立場を指します。

そもそもアメリカの建国者たちの多くは非平等的相続システムをもつプロテスタントのイギリス人たちですから、・・・・・

イギリスの国名には民族を示唆する言葉が一つもありません。

アメリカの主力は海軍です。

イギリスは、正式な国名に表れているように、国民国家(ネーション・ステート)ではありません。民族(ネーション)の形成に向かわせず、王に対する忠誠をもとに国家を成立させる「同君連合」という前近代的なシステムを維持してきました。

EU最大の目的は、ナショナリズムの抑制です。

ロシアでは、同じ人物が三回続いて大統領に就任することは憲法で禁止されています。

マルクス主義は、究極的に国家は廃止されると考えます。

「ソビエト社会主義共和国連邦」という名前が示すように、ソ連では、それぞれの主権国家がソ連に加盟する権利と脱退する権利をもっています。

日本がアメリカの植民地をまぬがれた理由には、南北戦争が大いに関係しているからです。

反セム主義・・・・・インド・ヨーロッパ語族であるヨーロッパ人とは違う、セム系言語を話す人たちへの敵意や偏見を助長するような考え方です。セム族には、ユダヤ人だけでなく、アラブ人も含まれます。

茂木誠『ニュースの❝なぜ?❞は世界史に学べ 日本人が知らない100の疑問』SB新書

ヨーロッパが生まれたのは、古代ローマ帝国が崩壊したあとです。

キリスト教とイスラム教は、どちらもユダヤ教から分かれた宗教です。

ユダヤ教とは「親子の縁よりも神様への忠誠心が大事」という宗教なのです。

「カトリック」とは「普遍的」「世界共通の」という意味です。

平和主義は舐められる、というのが世界史の教訓なのです。

経済統合や通貨統合の絶対条件は、同じ価値観をもっていること。そして、経済格差があまりないことです。

サウジアラビアには、憲法も国会も選挙もありません。

「イラクのアルカイダ」が、のちに名前を変えて、ISとなったのです。

シリアも、英・仏の密約で人工的につくられた国です。

アラブの春とは、独裁政権に対する一連の民主化運動のことです。

国をもたない世界最大の少数民族が、クルド人なのです。

ISの敵対勢力といえば、まずはクルド人。そして、シーア派です。

エルドアン大統領の本当のスタンスは、反欧米なのです。

イスラムの世界には国Nationという概念が希薄です。

アラブ人には、国という意識が薄いのです。

FRBはアメリカの国営ではありません。

ベクテル社はアメリカ最大の建設会社(ゼネコン)。

基本的に国家を信用しない。自分の身は自分で守るので福祉もいらない。税金も払いたくないという極端な個人主義、自由主義の思想をもっています。彼らのような立場をリバタニアンといって、・・・・・

最初にアメリカが侵略した国は、メキシコ。

「草の根保守」は政府を信用していませんから、福祉も年金もやめて減税してくれ、老後の面倒は自分で見るという立場です。

中国政府が「靖国はけしからん」と騒ぎ出したのは、江沢民による反日教育が行われるようになってからです。

井沢元彦『中韓を滅ぼす儒教の呪縛』徳間文庫

中国人は儒教は人の道を説く哲学であって宗教ではない、と考えています。

ほとんどの宗教にあるのに儒教にはないもの、それは「来世」です。儒教は「怪力乱神を語らず」と豪語するだけあって、死後の世界について何も語っていません。

日本が朱子学の影響を大きく受けることになったのは江戸時代、徳川家康が武家の学問として導入したことによります。

全羅道と慶尚道がいまだに仲が悪いのも、・・・・・

儒教では「史実」よりも、「理想」が優先されるからです。

儒教が祖先崇拝と深く結びついている・・・・・

「孝」は、あらゆる道徳の根本とされ、孔子はそこからすべてが始まるとしています。

儒教では「忠」よりも「孝」の方が優先されます。

«齋藤孝『齋藤孝のざっくり!西洋哲学 ソクラテスからマルクス、ニーチェまでひとつかみ』祥伝社黄金文庫

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