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2021年3月 2日 (火)

鎌田靖『最高の質問力』PHP新書

たとえば、「ブレグジット」について話をするときには、「ブリテンとイグジットの造語で、ブリテンは英国、イグジットは出口や退出という意味です」というように・・・・・

アラビア語の「イエメン」は「右手」という意味です。

アイスランドを発見した当時のバイキングが、島にこの名前をつけたところ、人気がなく入植者が集まらなかったので、次に見つけた島には、こちらは緑が豊かですという意味で、グリーンランドという名前をつけたそうです。

抽象的な概念を伝えるときはビジュアル化。

EUからイギリスが離脱する「ブレグジット」について調べると、必ず出てくるのは、「第二次世界大戦がなぜ始まったか」です。ドイツとフランスの境界近くにルール地方という石炭を採掘する場所があって、いつもその地域を巡って争いになり、それがきっかけで第二次世界大戦が始まりました。

「ブレグジット」を理解するときに欠かせないのは、北アイルランドです。カトリック教徒とプロテスタント信者との間で、北アイルランドの処遇を巡って紛争が繰り返されました。アイルランド側につくのか、イギリス側につくのかを争って、アイルランド紛争が起こりました。

北アイルランドはアイルランド島に位置しますが、アイルランドではなくイギリス連邦の一部です。

 

2021年1月16日 (土)

宮崎哲弥編著『人権を疑え!』洋泉社

死刑は確かに犯罪抑止力になっているのだ、釣り合わないほど重い場合には。こんなゴミのような奴らを殺して自分が死刑になってはバカらしいと、日垣は思いとどまったのである。

それならば、これは危険なケモノとして、監禁するか、射殺しなければならない。殺人者をヒトとみなすか、人間とみなすか、二者択一でなければならない。・・・・・人間でなければどういう扱いを受けるか、子どもにしっかり教えてやることが必要である。・・・・・この少年は人間になりそこねたために、人間世界のことがまったくわかっていないのである。

 

佐藤優『思考法 教養講座「歴史とは何か」』角川新書

人を殺すぐらいの力がないと、思想としては実際の力を持ちません。

田辺元・・・軽井沢・・・戦時国際法に関する知識があれば、絶対に安全な場所は軽井沢と箱根だとわかるわけです。

分らない事を分らないと知る事も、ある意味で分る事である。これは非常に大切です。わからないことがどこかをわかっているというのは、わかる部分もわかっている、ということです。

 

関厚夫『一日一名言 歴史との対話365』新潮新書

ベルリン・フィルやウィーン・フィルのような超一流と「ふつうの一流」の交響楽団の違いは何か。「彼ら(超一流の楽団)はわたしとすばらしいリハーサルをする、しかし当夜の本番になると、いつもなにかリハーサルでは聞けなかった、感じられなかったものがつけ加わる」。それが差なのだという。

学者とは芸術家と同様、霊感による独創が必要な職業だ。そのため、全霊を傾けなければならず、売名や「よそ見」を考えるなど愚の骨頂である。

ヒトラーが「非人」? とんでもない。彼もわれわれと同様、人間であったからこそ問題なのだ。

織田信長・・・・・その彼が必死の覚悟を伝えたのだ。諸将の感激たるや、であろう。

天命(時勢)、礼(儀)、そして言葉。この三つをすることが、政治なのである。

 

島崎敏樹『孤独の世界』中公新書

立たされるのがなぜ辛いか、そのもう一つの意味は、歩けないからである。

ゲーテは死ぬ間際に、もっとあかるくしてくれということばを洩らしがた、・・・・・

無変化の単調な環境にながいこといると、ひとは異常な精神状態になる。

サルトルがパリのサンタンヌ病院でメスカリンの自家実験をした場合には、その日、ボーヴォアールが電話でたずねてみたところ、自分はいまタコと格闘中で、勝味はとてもないとこたえた。

フランクルの回想録によると、囚人たちは群衆のなかにまぎれこんで消えることで監視兵の注意をひくのをまぬかれようと努力し、自分を目だたせないことが最高の保身の掟であったという。

 

加藤尚武『応用倫理学のすすめ』丸善ライブラリー

「四分の一ユダヤ人」のヴィトゲンシュタインは一度だけ「ユダヤ人ではない」と偽ったことを、終生悔やんでいたという。

命名は親の自己決定権に属するから「悪魔」も認めるべきだという人は、どんな名前でも許されるのかどうかという質問に答えなくてはならない。

エホバの証人

自殺を自由意思による身体への支配として賞賛したストア主義の倫理が・・・・・

加賀氏の著作から浮かび上がってくるメッカ事件の犯人の精神性を考えると、彼の内面性そのものが死刑の宣告を受けるという形で、自己の極限に直面したことから形成されてきているのであって、死刑制度が廃止されていたならば、この犯人は軽率な自己観察と演技の平面で生き続けたいったかもしれないという疑問が残る。

 

2021年1月15日 (金)

谷沢永一『完本 巻末御免 昭和から平成へー時代の風を斬る』PHP

一人の少年が殺人鬼になった理由は、ひとえに彼の特異な性格の発露なのだ。これは教育方針と全く関係のない突発事件である。

コーランは検討し批判する文献学的思考を禁じているから、イスラム教に侵されている広大な地域から、文化の発生する可能性はない。

帝国海軍の軍艦は主として我が国の山を名とした。

古事記については岡田英弘(『倭国の時代』)が徹底した文献考証によって、序文は後世の捏造であり、本文は日本書紀より百年後の述作であるから、日本古代史の研究には役に立たぬと論定した。

日本書紀が真実の史書に非ずして八世紀の政治状況に即応するための創作編集であった事実が明らかになりつつある。

 

矢内原忠雄『余の尊敬する人物』岩波新書

新渡戸博士

眞の学問は筆記出来るものでない。筆記の出来る部分は滓(かす)である。眞の学問は行と行との間にある。

平民に向つて、平民の言葉を以て、平民の道を説いたのです。

かういふ人々に話をするには、自分が高いところに止つて居て、ここ迄上つて来い、ではいけない。自分の方から、彼らの水準まで下りて行つてやらねばいけない。

 

真下信一『思想の現代的条件ー哲学者の体験と省察ー』岩波新書

そのアイヒマンですら、彼が裁かれたイスラエルの法廷で、「トレプリンカほど恐ろしい情景を目にしたところはない」と証言した・・・・・

ルカーチによれば、両者が人間としてナチズムにどう対したかは、どちらも自身の哲学を裏切って現実にヒトラーに刃向かって出るということはなかった以上、「ほとんどどうでもよいこと」であり、・・・・・

もしも人間を完全に窒息させ滅ぼそうと思うなら、(中略)彼のやっている仕事に絶対的な無目的性と無意義性をもたせさえすればよいと、・・・

 

南博『社会心理学入門』岩波新書

アメリカの軍隊では、一人一人の兵隊は、その属している部隊というメカニズムの部分品として行動するように訓練されている。つまり、その部隊で果たしている部分品としての役割を離れたら、一人の兵隊としてそれ以上行動するのは意味がないとされる。だから、戦闘のばあい、部隊から離れて一人になったときは、もっとも早く、もっとも安全に、敵に降参する方法を教えられる。

ヴェブレンのいう「よく訓練された無能力」

ヒトラーは、『わが闘争』のなかで、街頭演説は、夕方、勤めから帰ってくる疲れた人たちの被暗示性が高くなっているときにやるのが効果的だと書いている。

かつてヒトラーは、嘘の宣伝は大嘘ほど効果があるといったが、大規模な嘘は、その非合理性をいちいち追求する余裕を与えず、民衆の批判的精神をおしつぶすのに役立つ。

 

苅部直『丸山眞男ーリベラリストの肖像』岩波新書

「朝鮮軍司令官板垣征四郎閣下」とよどみなく叫べるか否かまで、きびしく咎められる。

私はあなたのいうことに賛成はしないが、あなたがそれをいう権利は死んでも擁護しよう(ヴォルテール)。

自由というのはいつでも、他人と考えを異にする自由である(ローザ・ルクセンブルク)。

徳田球一ら政治犯の釈放を、獄外から占領軍に働きかけた運動の主力は朝鮮人の労働者であり、・・・・・

真の政治理論は必ず性悪説をとる(カール・シュミット)。

つまり大げさだけど、ぼくの精神史は、方法的にはマルクス主義との格闘の歴史だし、対象的には天皇制の精神構造との格闘の歴史だったわけで、・・・・・

2021年1月14日 (木)

ロバート・グリーン他『権力に翻弄されないための48の法則 上』角川書店

愛想を見せながらも抜け目なく、民主的に振る舞いながらも狡猾に立ちまわることが肝要なのである。

誰一人として心から信用してはならない。友人も恋人も含めて、全員を観察せよ。

主人より目立ってはならない。

世間では有名な肉体的欠点を、いちはやく教えてくれるのは敵であって、友や家族ではない。

凄腕の詐欺師は、まったく平凡で目立たない外見を装い、人に特別な印象を与えないようにする。

世界はだまされたがっている(キルケゴール)。

部下よりも先に口を開いてはならない。こちらが黙っていれば、相手は急いで話しかけてくる。

道化師はばかな真似をしているが、実は自分が王よりも賢いことを知っている。

いったん評判が固まれば、とくに精力をつぎこまなくとも、存在感はおのずと増し、実際以上のパワーがあるように見えてくる。ロンメル。

カザノヴァの力を噂に聞いていた女たちは、大いに好奇心をかきたてられ、彼がこれほど情事に成功している秘訣をぜひ自分の目でたしかめたくなったのである。

すべては外見で判断される。

注目を集めることにまさるものはない。

他人がやってくれることを自分でやるものではない。

財産を築く最短で最善の方法は、こちらの便宜をはかることがそちらの利益につながるのだと、人に明確にわからせることである。

完全な勝利を最終目標とすることは近代戦の鉄則であり、・・・・・

17世紀フランスの高級娼婦ニノン・ド・ランクロは、つねに恋人の前から姿を消すふりをつづけろとすすめている。

グレタ・ガルボ・・・・・引退は早すぎるという声もあったが、賢明な彼女は観客に飽きられるのを待つよりも、自分の価値があるうちに去ることを選んだのだった。

どんな組織でもかならず一つの小さなグループが鍵を握っている。そして多くの場合、それを握るのは肩書きをもたない者たちである。・・・・・誰がその場を取り仕切っているかを見きわめ、現場の裏で実際に操っている人物を見つけなければならない。

 

松元雅和『平和主義とは何か 政治哲学で考える戦争と平和』中公新書

平和主義とは、暴力ではなく非暴力によって問題解決をはかろうとする姿勢のことである。

思考は、そのままではいわば不透明でぼやけている。哲学はそれを明晰にし、限界をはっきりさせねばならない(ウィトゲンシュタイン)。

戦は経験のない者には甘美だが、体験した者はそれが迫ると心底から恐怖を覚える(ピンダロス)。

「平和的手段」とは、要するに非暴力手段のことである。言葉による問題解決は、いかなる場合であれ腕力による問題解決よりも優先されるべきである。

暴力に対して暴力で応答しないことが、平和主義の真髄である。

ラッセルは、反戦平和運動に生涯を費やしたが、トルストイのような無条件平和主義者ではなかった。なぜなら、戦争の原則的禁止の例外として、ナチス・ドイツとの戦いは必要かつ正当であると考えていたからである。ヒトラーを野放しにすることの巨悪は、非暴力の貫徹を許さないほど圧倒的に大きいものだった。

難事件は悪法をつくる。

暴漢といえども一人の人間であり、その人が悔い改めるかもしない機会を永遠に奪うことは、キリスト教徒にとって罪である。トルストイは、たとえ強盗が自分の子どもに危害を加えようとしているときでさえ、その強盗を殺害することは誤っていると示唆する。

アウグスティヌスは、トルストイと同様、キリスト教の非暴力の教えに従い、私的場面においては暴力手段に訴えることが決して許されないと考える。

ガンジーは、彼が指導したインド独立運動においてはアヒンサー(非暴力)を唱えながらも、私的暴力を必ずしも否定していないからである。

愛国者というのはいつでも、その祖国のために死ぬことを語る。そしてその国のために人殺しをするとは決して言わない(ラッセル)。

『大いなる幻影』を通じて、軍事力を用いて自国の安全や繁栄を実現することなど、実はまったくの「幻影」にすぎないことを訴えた。

西部戦線異状なし・・・・・悪いのはイギリス人かもしれない。だがイギリス人を撃ちたかない。初めて見たんだ。彼らも初めてドイツ人を見たろう。彼らだって戦いたくないんだ。

そもそも本国から遠く離れた南半球の諸島がイギリス領であること自体、植民地時代の遺産であり、・・・・・

戦争プロパガンダ10の法則

ニーバーは、もともとクエーカー系の団体に所属する平和主義者であったが、ヨーロッパでナチス・ドイツが台頭していくなかで立場を転向し、逆に徹底した平和主義批判の側に回った。

何かを選ぶということは、代わりに何かを諦めるということだ。

 

家永三郎『革命思想の先駆者―植木枝盛の人と思想―』岩波新書

植木枝盛くらい自分自身についてくわしい記録を書きのこした人間は珍しいであろう。

異性との交渉は必ずしも単なる私行にとどまらず、人倫の大義にかかわる社会倫理的意味をもつ行為である。その人を全人間的にとらえようとするときには、簡単に除外してしまうわけにはいかない。

人民は先なるものであり、国家は後なるものである。人民が集ってはじめて国ができるのであって、けっして政府によってできたものでもなく、君主によって立つものでもない。

人民は、つねに政治に関心をはらい、政府がその使命からはずれた行動に出ることがないように積極的な対策を講じなければならない。

抵抗権と革命権を公認することは、西洋にあってはきわめて古くからの伝統であって、・・・・・

第二次大戦が世界の民主主義的勢力の団結によるファシズムの敗北に終ったことは、抵抗権の思想をふたたびよみがえらせる好機を提供した。

親鸞の主著『教行信証』は、ほとんど大部分が先聖古哲の述作の引用文を編集しただけのものであり、福沢の主著『学問のすすめ』の重要部分が、ウエイランドの『モーラル・サイエンス』の翻案に過ぎないことは、すでに明らかにされている事実だからである。

 

上野千鶴子他『ドイツの見えない壁』岩波新書

トロツキーにならって、「裏切られた革命」とよびたくなるくらいである。

激動のなかに投げ込まれたのは、東の人々だった。

「ベルリンはドイツではない」といわれるほど、ドイツでは大都市と地方の差が大きい。

西ドイツ連邦議会の政治のなされ方は、とてもシニカルだと思います。政党政治そのものですよ。政党だけを中心に動いていて、国民のことなんか考えていない。

ドイツでは東西を問わず、地方自治の伝統が根強い。連邦主義とは、各州の自治を尊重しながら、ゆるやかな連帯を結ぶ考え方である。

統一後、東の女性たちが経験しているもっとも深刻な危機は失業だと、ほとんどの人は口をそろえる。

東の女性は三重に差別されています。第一に労働市場における〝二流市民〟として、第二に女として、第三に東の市民として。

女性が愛の名のもとに想像しているものが、主に感情的な面での要求であるのに対し、男性はどちらかというと性関係と実際的な生活の面での要求を考えている。

統一後、社会問題はあきらかに増えました。自由?お金のある人にとってはね。

89年11月の突然の「壁」の崩壊は、これ以上放置すると政権転覆にいたりかねない内圧の高まりを、外に放出するためのホーネッカー政権の苦肉の選択だった。

 

2021年1月13日 (水)

J-P.サルトル『ユダヤ人』岩波新書

サルトルは、二千年来のユダヤ人迫害の原因が、決して被害者側には見当らず、むしろ加害者側にあったことを明らかにします。

しかし、わたしは、直ちに、フランス史が、ユダヤ人については、なにも教えてくれないとお答え出来る。

ドイツ人が、最初に、ユダヤ人に禁じたのは、プールの使用だった。

しかし、目の前に、ひとりのユダヤ人と会って見れば、大ていの場合、弱そうな男で、暴力は持たず、自分自身を守ることさえ出来そうもないことが多いのである。この、ユダヤ人の個人としての弱さが、両手両足をしばられて、リンチに会う原因なのだが、・・・・・

キリストが、政治的煽動者として、ローマ人によって、処刑されたことも明白である。

ユダヤ人とは、他の人々が、ユダヤ人と考えている人間である。

反ユダヤ主義者が、ユダヤ人を作るのである。

チャップリンもユダヤ系であるため、・・・・・

ユダヤ人でなくなることを選ぶことは出来ないのである。

ユダヤ人たること、それは、ユダヤ的状況に突きやられ、そこに「見すてられる」ことであり、また、同時に、ユダヤ民族の運命と性質そのものに、自分自身の中で、自身の人格により責任を持たねばならぬことなのである。

外国にいる売春婦が、よくフランス人であることは、有名である。

ユダヤ女に出逢ったユダヤの男の反応は、全く異る。彼は、いやでも、その売春婦の恥ずべき立場の中に、イスラエルの恥ずべき立場の象徴を見てしまうのである。

ナチスが流したユダヤ人の血は、われわれすべての頭にふりかかってくるのである。

合衆国には、黒人問題など存在しない。あるのは白人問題だ(リチャード・ライト)。

フランスにおいて、更には、世界全体において、ユダヤ人がひとりでも自分の生命の危険を感じるようなことがあるかぎり、フランス人も、ひとりとして安全ではないのである。

 

橋爪大三郎『現代思想はいま何を考えればよいのか』勁草書房

日本の言論は、どうして世界に通用しないのか。それは最初から、世界を相手に発言するつもりも覚悟もないからである。

大東亜共栄圏が、日本のエゴイスティックな自己主張を超えなかったのにひきかえ、イラクを含めたアラブ諸国の連帯(アラブ・ウンマ)は、正当な文明史的背景をもっていることだ。

日本は、文明の中心国だったことがなく、翻訳によって自国の文化を築いてきた。

ほかに日本語を用いる国歌はないから、いつも内向きの言語を語っていればよかった。

創造的な努力は、歩留りが悪い。

日本国憲法はかなりよくできている、と私は思う。日本人が自分で作れなかったほどのよい憲法だから、なるべく大事にしたい。ただ、そこに欠落しているのは、日本という国家がどんな努力をして、どういう国際秩序をかたちづくるのかというビジョンだ。これは無理もないので、無謀な戦争に敗れた日本の、牙を抜き頭を冷やして、国際社会の隅のほうでおとなしくしているように、というお仕着せ、お仕置の憲法なのである。

啓蒙主義・・・むずかしい言葉を、なるべく噛みくだいて、理解しやすい言葉に直す。

初等教育は、たかだか市民の必要条件なのだから、ある水準をクリアしていれば十分。全員に同じことを要求しているのに、その出来栄えに、順番をつけて競争したりしてはいけないのである。人間は自分の得意などこかの分野で、他人よりすぐれていればよろしい。自分がかけがえのない独自な存在であること―それを信じて、自分の生きる路を選択できることが、教育の目的でなくて何だろう。

自分たちは同質である、という信念が日本人にはある。

誰も考えたことのない問題を、よし考えてやるぞ、という迫力が不足なのだ。

われわれは中国について、何を知っているだろうか。日本は、大国を手本とせずにやっていけない国である。それで、さんざ中国べったりでやってきたくせに、中国より強い国があるとみるや、ころっと手の平を返すように、やれ英国、やれアメリカ、と尻尾を振る。フランス現代思想の新しがりごっこなど、その尻尾のくちですよ。

戦前の日本人は、一部の好戦的な人々(軍部)に「騙されて」いた、というのです。それは誤りだと思います。日本人は、多かれ少なかれ、積極的に戦争を担いました。

アファーマティヴ・アクション(affirmative action)―現状から不利益を被る人びとに、一時的な優遇措置を政策的に講じて、実質的な平等化をはかり、そのうえで望ましい状態の実現をはかっていくこと。

社会主義とは、金持ちと貧乏人、強者と弱者など、社会のなかの不公平を、国家や社会の力で正そうとする考え方のこと。

共産主義とは、私有財産をなくしてしまおうとする考え方のこと。

マル経が労働価値説に立脚するのに、近経はそうでないことである。

キリスト教の考え方ですが、彼らによれば、人間死ぬのは見かけだけで、本当には死んでいない。やがて神の呼びかけにこたえてムックリ起き上がる。そして、最後の裁きを受け、うまくすれば永遠の生命を与えられることになっている。

イエスが残した最大の難問は、イエス自身の死をどう理解するか、であった。

キリスト教がユダヤ教と分離し、独立の宗教として展開できたのは、パウロの思想のおかげである。

 

2021年1月12日 (火)

樋口康彦『崖っぷち高齢独身者 30代.40代の結婚活動入門』光文社新書

「性格重視」というのは、外見の良い人の中から、思いやりのある人、自分と波長の合う人を選びたいという意味であって、性格さえ良ければ外見が悪くてもOKという意味では決してない。

ルックスの好みというフィルターを通り抜けた者だけが、ほかの条件を吟味してもらえる。恋愛や結婚において、外見とはそれほど大きな要因である。

たとえお医者さんや弁護士さんでも、低身長では相手にしてくれる女性がきわめて少ないからだ。

 

井上久男『日産 VS. ゴーン 支配と暗闇の20年』文春新書

経営数字のマジックの陰で、ゴーンはイエスマンを寵愛し、意見をする部下を切り捨てていった。

ルノーは日産からの配当や最新技術の提供がなければやっていけないほど、経営体力も商品開発力も低下している。

ルノー・日産BVは日産の連結決算対象の子会社ではないため、・・・・・

20世紀はクルマを自国で、かつ自前の力で造ることができて初めて一流国と言われた時代であった。なぜなら、鉄鋼、化学、機械、電機といったあらゆる分野の技術を融合させなければクルマはできないからだ。

鮎川は、自分が産み落とした会社の社名に人の名を付けることもせず、日産自動車に子息を入れなかった。だから日産には創業家出身者が在籍せず、サラリーマンが歴代トップを務める会社となった。

日産でたびたび派閥抗争が起こったのは、創業家以外でもトップの社長になれるからであった。

ゴーンのこれまでのキャリアを振り返ると、タイヤメーカーのミシュラン、そしてルノーにおいて、非常時の「再建屋」としての経験こそ豊富だが、日産のようなグローバルな巨大企業を安定成長に導いた経験はない。

 

渡邉恒雄『反ポピュリズム論』新潮新書

私が見る限り、日本の国会議員は小選挙区制度によって相当程度堕落してしまった。そもそも、現行の小選挙区には、例えば東京都の大田区や世田谷区のように、区議選の選挙区よりも小さいところがある。国会議員の選挙区が区議よりも小さいなんて馬鹿な話はない。

当時世界で最も民主主義的な憲法を持ち、言論の自由も保障されワイマール体制下で、ヒトラーが合法的に独裁体制を築いたことを思い起こせば、・・・・・

近衛には、開戦の火蓋を切った東条英機と並ぶ重い戦争責任がある。

ポピュリズムとは、1930年ごろのダビを代表とするフランスの民主主義的運動と書かれている。政治史上、ポピュリズムとは、1890年代の米国で農民、労組を主体として、既成二大政党に反対して第三党として結成された人民党の運動、または、中南米の農鉱業中心の寡占支配に対抗した都市労働者および中間層を糾合した改革政治のことだ。

社会学上、「大衆社会」という語が重要な概念になって来たのは、1930年代、つまりファシズムの興隆によってである。

«養老孟司『死の壁』新潮新書

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