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2009年3月18日 (水)

フィル・ローゼンツワイグ『なぜビジネス書は間違うのか』日経BP社

ハロー効果とは、企業の全体的な業績を見て、それをもとにその企業の文化やリーダーシップや価値観などを評価する傾向のことである。一般に企業パフォーマンスを決定づける要因だといわれている多くの事柄は、たんに業績から跡づけた理由にすぎない。

癪に障るのは哲学者ではない。彼らの尊大ぶりなのだ。せめて謙遜ということを知っていてくれたらね!「私はこう考えるが、フォン・ライプツィヒはああいうふうに考えている。なかなかのものじゃないか」といってくれたら。そして、これは自分が精いっぱい考えた結果なのだときちんと説明してくれたらいいんだが(ファインマン)。

ファインマンは、科学を「こうしたらどうなるかというかたちに変換できる疑問に答えるための手段」と定義した。科学は、美や真実、正義、分別、倫理とは関係のない、きわめて実際的な学問である。

ファインマンは「基本はとにかく試してみること。そして、それによって得られた膨大な情報を考えあわせること」だと述べている。言い換えれば、実験し、集めた情報を系統的にまとめて、その減少を引き起こす法則、正確な予測をそこから導きだせるような規則性を引き出すのである。

一般的にいって、好況のときは企業の長所が誇張される傾向にあると思う。

経営者も記者も大学教授もコンサルタントも含めて、私たちが企業パフォーマンスを決定する要因だと思っている多くの事柄は、業績を知ってそこに理由を帰した特徴にすぎないのである。

トム・ピーターズ、ロバート・ウォーターマン、ジェームズ・コリンズ、ジェリー・ポラスには共通の強みがある。四人ともとびきりのストーリーテラーなのだ。

15年間にわたって市場平均を上まわるというコリンズの選択基準に合ったのは、期せずして、タバコやカミソリやトイレットペーパーなどの消費者製品、ドラッグストアなどの小売、リテールバンクや住宅ローンなどの金融サービスの企業だった。選択基準が「15年連続して好業績をあげた」ということなら、安定した業界の企業だけが偉大な企業になれるといったほうが正確だろう。

データにハロー効果が含まれているなら、どれほど多くのデータを集めても、どれほど厳密な分析に見えても、意味はない。

成功は私たちが望むほど長続きしない。永続する成功とは、結果が出てから好ましい事実だけをつなぎあわせてつくりあげられた妄想である。

ビジネスは私たちが考える以上に、そして成功した経営者が認める以上に、運に大きく左右される。

マイ・フェア・レディの台詞

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