宮崎哲弥『新書365冊』朝日新書
カントの定言命法「道徳的に善い行いをせよ!」は、現実世界に生きる私たちの「良心」を引き裂く。「良心」に基づく行為は、常にどこかで見返りを期待している。従って、それは善とはいえない。最高善は「この世」のものではないのだ。留保なしの善の命令に「良心」を打ち砕かれることによってのみ、そして「善く生きる」ことの不可能性を思い知ることによってのみ、私達は道徳的存在になり得る。
« 楢山直樹『経営をよくする会計』 | トップページ | セス・ゴーディン『「紫の牛」を売れ!』ダイヤモンド社 »
「哲学」カテゴリの記事
- 大澤真幸『この世界の問い方 普遍的な正義と資本主義の行方』朝日新書(2023.02.04)
- マルクス・ガブリエル他『未来への大分岐 資本主義の終わりか、人間の終焉か?』集英社新書(2023.01.19)
- 細谷貞雄編『世界の思想家24 ハイデッガー』平凡社(2022.06.17)
- 大井正・寺沢恒信『世界十五大哲学』PHP文庫(2021.12.13)
- 佐藤優『思考法 教養講座「歴史とは何か」』角川新書(2021.01.16)


コメント