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2009年3月26日 (木)

田島義博『商いの春秋』日本経済新聞社

ショップはワークショップつまり製造小売りを指し、ストアはもともと商品を在庫する意味で、再販売を目的とする純粋な小売店のことである。

問屋が発達した最大の理由は、いろいろな形の独占だと私は考えている。

日本人同士でも、ウチの人とソトの人を区別する傾向がつよいことは否定できない。内輪同士でかたまって、外部から入ってこようとする者を排除しようとする傾向は、昔から日本にあったことを、多くの学者が指摘している。集団指向とか秩序指向とか呼ばれているが、そのおこりは中世の座や近世の株仲間にあるように思われる。

どんな商売でも、成長するかしないかは、結局人できまる。『日本永代蔵』という、日本で初めての経済小説を書いた井原西鶴は、「分限はよき手代あること第一なり」と書いている。大商人として成功するには、いい従業員がいなければならないというわけだ。

ドラッカーはまぎれもなく、米国の流通を批判したのである。

スーパーマーケットやコンビニエンスストア、ショッピングセンターなどは、みな米国で生まれて、世界にひろまった。

会社が大きくなるのに二通りある。一つは成長で、もう一つは膨張だ。

米国の終身懲役囚の愛読書は一に聖書、二にシアーズのカタログと言われている。

「君子は日に三省す」などといって、えらい人は毎日、三度も反省したそうである。

日本文化はもともと曖昧な点が特徴である。源氏物語の「もののあはれ」というのも、実体がもう一つわからないし、「わび」とか「さび」とか幽玄の美というのもそうだ。世阿弥の花伝書など、その極致といえる。

日本の企業はコペルニクス的な発想転換が必要な時期なのだが、日本の企業は本当に変わっていない。これを変わらせるには、下から稟議をいくら上げてもダメであって、経営者の肝っ玉ひとつである。

戦前の日本には、期末感謝金などは別として、今のようなリベート制度はなかったらしい。

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