EBITDA
■EBITDA
EBITDA(Earnings Before Interest,Taxes and Depreciation & Amortization)は、イービットディーエー、イービットダーと発音し、利払前償却前税引前利益と呼ばれる。簡単に言えば「営業利益に減価償却費を足し戻したもの」や、税引前利益に支払利息と減価償却費を加算することで求められる。
EBITDA=当期利益+支払利息+償却費+法人税
EBITDAは、資本構成(借入か株主調達か)や金利水準、税率、償却方法の違いにより影響を受けない利益概念であり、業績の異業種(セクター、業界)間比較や、国際比較を行うのによく用いられている。
EBITDAは1990年代の最大のジョークである。EBITDAは本当に創作的な損益計算書指標なのだ。(マルフォード)
■EBITDA倍率
EBITDA倍率=[企業価値(株式時価総額+負債時価総額)]EV/EBITDA
・この倍率は、ある企業を買収した際に、買収後何年で、その企業の生み出す利益によって、買収した投下資本(株式時価総額と返済しなければならない有利子負債)を回収できるのかを示しており、簡易買収倍率とも呼ばれる。相対的に、この倍率が低いほど、株価は割安と判断することができる。
EV(Enterprise Value)とは、株主資本の価値と負債の価値の合計額である。ただしEVでは、企業が保有している現金や有価証券などを控除したネットでの有利子負債(有利子負債総額から現金や有価証券などを控除した金額)を活用するケースが多い。(伊藤)
・これは何を見るのかというと、「株式の時価総額(株×株式数)」に「ネット負債(有利子負債-現預金)」を足したものがEBITDAの何倍になるかという数字です。式で表すと、
株式の時価総額+ネット負債=EBITDA × x倍
目安としては、5倍程度なら十分、その会社の株を買えます。7倍なら「何とかなるかもしれない」というレベルです。それ以上なら「高い」と言えます。1株の値段は、この式を変形して、
EBITDA × x倍 - ネット負債=株式時価総額
ですから、それを株式数で割ると買おうとする株価が算定できます。
このEBITDAは、いわば買おうとしている会社が生み出すキャッシュフローで、割安かどうかを判断するものです。トレンドや罫線などはいっさい関係ありません。言い方を換えれば、これは経営価値です。株式を購入する際には、実際に企業が持っている価値(=生み出すキャッシュフロー)を重視するべきです。株価の過去の推移などは根源的価値とは関係ありません。根源的価値の高い会社の株を、安いときに仕入れて、(自然と)高くなるのを待って売るのが本筋です。(小宮)
一般に、10倍程度が標準とされる。その意味は、毎年のEBITDAベースの利益の約10倍が、時価ベース企業価値ということになる。この場合、あまり業種の違いによって倍率は変わらず、むしろ、成熟企業、大企業は10倍割れの1桁倍率、新興企業、ベンチャー企業など、今後の成長が見込まれる企業は、10倍から20倍の間とされる。(鯖田)
小宮一慶『お金を知る技術殖やす技術』、鯖田豊則『会社を目利きする50のポイント』、伊藤邦雄『企業価値評価』、マルフォード他『投資家のための粉飾決算入門』
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