マーケティングの4P
マーケティング・ミックスとは、管理者が売上に影響を与えるために使用できるツールの組み合わせのことである。伝統的に4Pという形にまとめられている。
■Product(商品)
- われわれが提供している商品は何か?
- われわれの商品にとって、最適のマーケット(地域、顧客セグメント)はどこか?
■Price(価格)
- 自社の価格は、競合と比較してどうか?
- 自社の価格は、どのような形で決められているか?
- 自社の価格設定は適切に行われているか?
- もし価格を変化させたら、販売量はどのように変化するか?
■Place(流通チャネル)
- われわれの商品は、どのようなチャネルを通してエンド・ユーザーのもとに届けられているか?
- どうすれば流通チャネルを拡大できるか?
- われわれが販売していない商品を競合が販売しているか?
- われわれが開拓できていない地域や顧客セグメントに競合が進出しているか?
- どうすれば未開拓の市場に進出できるか?
■Promotion(広告宣伝)
- 商品を売り込むためには、どうするのが一番よいか?
- われわれは正しいマーケットで販売しているか?
- 過去どのようなマーケティング・キャンペーンを行ったか?
- それらのキャンペーンは効果的だったか?
- マーケティング・キャンペーンを強化するための十分な予算があるか?
■4Pに対するより根本的な批判は、それが買い手の視点に立ったものでなく、売り手の見方を表現したものだ、というものである。これに関して、ロバート・ラウターボーンは、売り手は4Pを設定する前に、まず4Cの検討から入るべきだと述べている。4Cとは顧客価値(Customer value:製品に変わるもの)、顧客コスト(Customer cost:価格に代わるもの)、利便性(Convenience:流通に代わるもの)、コミュニケーション(Communication:プロモーションに代わるもの)のことである。マーケターが、まず標的顧客の4Cを熟考しておけば、4Pの設定もはるかに容易になる。
マーク・コゼンティーノ『戦略コンサルティング・ファームの面接試験』、コトラー『コトラーのマーケティング・コンセプト』
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