負債の部:買掛金・未払金・未払費用の違いって?
■その1
買掛金とは、仕入先との通常の取引に基づいて発生した営業上の未払金。例えば、商品・原材料の仕入れや外注加工費。
未払金とは、通常の取引関連して発生する未払金で、相手からの給付が完了し、債務が確定しているものをいいます。例えば、車代。
未払費用は、一定の契約に基づき、継続して役務の提供を受ける場合、すでに提供された役務に対して、いまだその対価の支払いの終わらないものをいいます。相手からのサービスが提供されているにもかかわらず、支払期限がまだなので、未払いになっているものは未払費用として、当期の費用に計上しなければなりません。例えば、給料。
企業会計上は、支払期限が来ているかどうかで「未払金」「未払費用」のどちらにするかを判断します。
ただ、実務上は、資産などを購入した場合は「未払金」、費用を購入した場合は「未払費用」としている場合が多いと思います。
■その2
商品や原材料など、企業の営業循環と直接的に関係する財貨の購入代金を支払っていない場合が買掛金である。これに対し未払金は、機械や有価証券などのように、営業循環のステップには含まれない財貨を購入した場合の未払代金である。
林卓也『やってはいけない会計・税務50の落とし穴』
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