粉飾を見抜くコツ
■営業損益
- 関係会社を利用した利益操作。会社を二つもっていて決算期が3ヵ月ぐらいずれている場合は気をつけてください。売上をつくるために関係会社が利用される場合、本当に商品が関係会社から売れていればいいのですが、在庫になっていたら目もあてられないということで、現実には関係会社に押し込んでいる状態、すなわち押込み販売の一種です
- 売上→買戻しは評価益(または評価損)の計上と同じ。不動産業では買戻条件付売上も多い
- 売上原価中の固定資産は売上を操作するための粉飾
- その他の営業収入は一番怪しい科目
- 中小企業の決算書は最終利益が赤字であっても、営業利益ベースでは黒字であるケースが大部分です
- 売上高と荷造運送費との関係。商品の出荷が増えれば、荷造運送費は比例して増えるもの。比例していなければ、どこかが何かおかしい
- ①売上高が増加又は減少幅が少ない②売上原価率が下がっている③売上債権の残高が増加⇒売上高水増しの可能性大
■営業外損益
- 有価証券売却による益出し
- 経常利益が雑収入から構成されていないかチェックする
- BSの前期比較で雑収入の内容を推測する
■特別損益
- 雑収入は特別利益からつくられる(重要性の原則)
■当期純利益
- 法人税等が計上されていないときは決算書を修正してからみる
- 法人税等が異常に小さいときは粉飾の可能性大
- わずかな利益はそのほとんどが粉飾決算
- PLは下からつくられていく
■資産
- 売上債権、有価証券、棚卸資産、関係会社向債権はすべて虫食いのケースが多い
- その他の流動資産はゼロ評価が妥当。仮払金は、粉飾上の“ごみため”とか“ゴミ箱”といわれています。資産性がほとんどないからです。短期貸付金も仮払金と同様に資産性に乏しい。未収入金の回収可能性にも注意
- ①売上高が増加又は減少幅が少ない②売上原価率が下がっている③棚卸資産の残高が増加⇒「在庫水増し」や「不良在庫発生」の可能性大
- 低価法を採用している会社でも、評価損を計上していないケースがある
- 架空資産とは資産の含み損部分も指す
- 販売用不動産・有形固定資産共に含み損に注意
- 粉飾決算を行ったBSの特徴としては資産の科目数に比べて、負債の科目数が極端に少ないことがあげられます。例えば、その他の流動資産として、仮払金、立替金、前払費用、前払金、未収金、未収収益、短期貸付金等さまざまな科目を計上している一方で、負債の部にはその他の流動負債がないケースです(最低限、未払金や源泉所得税の預り金はあるはずです
■負債
- 債務保証をしている場合、債務保証損失引当金が簿外負債になりやすい
- 簿外負債は本来あるべきはずの負債を知ることで見抜く
■その他
- 何か変な科目が出たなと思ったら注意してください
- 粉飾を見抜くためには、BSもPLも前期比較が必要
- 粉飾は科目を分散して行われる
- 表示上の粉飾は、他の資料との整合性でチェックできる
都井清史『粉飾決算の見分け方』、都井清史『税理士のための新会社法実務ガイド』、高田直芳『明解!経営分析バイブル』、杉山浩『粉飾決算書を見抜け!』
« 運転資本(資金)とは | トップページ | 経営実態の読み方 »
「粉飾決算」カテゴリの記事
- 大村大次郎『決算書の9割は嘘である』幻冬舎新書(2015.06.10)
- 村井直志『コンピュータ利用監査技法 CAATで粉飾・横領はこう見抜く Excelによる不正発見法』中央経済社(2015.02.28)
- 樋口達他『会社役員が知っておきたい 会計不正のはなし』中央経済社(2013.03.30)
- 須田一幸他『会計操作』ダイヤモンド社(2013.01.30)
- 利益マネジメントの方法(2011.12.23)
スーパーコピーロレックス時計大人気を海外通販専門店!
様々なロレックス時計スーパーコピーの販売サイズ調整をご提供しております。
投稿: スーパーコピー | 2019年3月24日 (日) 03時47分