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2009年5月 7日 (木)

税額控除と特別償却

■短期的なモノサシで節税したい場合は「税額控除」、中期的なモノサシで節税したい場合は「特別償却

■目先の資金繰りや預金金利を考えるなら特別償却

■①減価償却資産を取得した初年度においては、「特別償却」を選択したほうが有利といえる、②取得した減価償却資産の耐用年数いっぱいで考えた場合には、「税額控除」を選択したほうが有利といえる。

■黒字法人の場合、単なる課税の繰延べである特別償却よりも税額控除のほうが法人税額を直接減額できるメリットもあります。ただし、適用年度の税額を軽減したい場合には特別償却を利用する効果が大きいといえます。

岩佐孝彦『社長は「会社のお金」をこう残せ!』、山田朝一『「会社の税金」これで2割は安くなる!』、岡本善英『くらべてわかる会社実務の有利不利』

税額控除は、資産の取得事業年度の法人税額が減額されるのに対して、特別償却は、取得事業年度の損金が一時的に増えるだけであり、その後の事業年度(最長7年)で取得事業年度において損金算入された特別償却費が益金として取戻されることになります。

したがって、資産の耐用年数中における納税額の絶対額による有利不利判定では、通常、「税額控除」の方が有利となります。

ただし、特別償却では、資産の取得事業年度における納税額が一時的に減ることになるため、キャッシュ・フローという視点では有効であり、税額控除は税額が発生していなければ効果がない(特別償却の場合には、赤字のケースでも繰越欠損金として持越しが可能)という点でも、特別償却の方が有利になる場面があります。

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