ROEと財務レバレッジ
■ROE=当期純利益/総資本[ROA] × 総資本/自己資本[財務レバレッジ]
ROEは、①ROAを高める、②財務レバレッジを高める、ことにより上がります。ROEは、負債の比率を高めるだけで改善してしまう指標なのです。財務安全性を崩せば崩すほど、ROEはよくなります。
財務レバレッジは、企業の負債依存度を表し、負債、その中でも借入金や社債を、てこ(レバレッジ)としてどの程度(他人のカネを)有効活用しているのかを示すものであり、負債が増加すると上昇し、減少すると低下する。
財務レバレッジは、自己資本比率の逆数なので、あまり高くすると財務安全性がなくなる。つまり、財務レバレッジを高めることでROEを高めることは財務安全性の見地から問題が生じることがあります。財務安全性を崩せば崩すほど、ROEはよくなる!。
正しい経営指標の優先順位は、先にROAがきて、その後にROEがくるはずです。
100(総資本)/20(自己資本)=5 負債↑ 財務レバレッジ↑
100(総資本)/40(自己資本)=2.5 負債↓ 財務レバレッジ↓
■リターン>金利・・・借金をてこ(レバレッジ)として、利益を生み出すことが有利
リターン<金利・・・借金をしないほうが有利
■財務レバレッジ>3 → 危険水域
チャック・クレマー他『財務とは何か』、西山茂『企業分析シナリオ』、小宮一慶『「1秒!で財務諸表を読む方法」』、小宮一慶『「社長力」養成講座」』、伊藤邦雄『企業価値評価』、西山茂『戦略財務会計』
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