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2009年5月10日 (日)

会社のお金が消える5つのトリック

トリック①裏に隠れる

商売をする人が必ず引っかかるのが、第1のトリック“お金の動きが裏に隠れて見えなくなってしまう”というものです。これはマジシャンが観客をダマすときによく使う手ですが、次の条件が揃うことで観客は大事なものを見失ってしまいます。

  • 見るだけで触らせない
  • 違うところに注意を向ける
  • 時間をおいて記憶をあいまいにさせる

会社のお金の動きがわかりづらくなったのは、商取引が変わったのが原因です。クレジットカードや電子マネーでの販売が増えていて、お金を実際に触らなくなっているのです。毎日、自分でお金を数えることがなくなり、お金の実在を体感できなくなったため、お金が減っているという感覚が薄れていきました。お金がどんどんバーチャル化しています。

お金の感覚を感覚を鈍くさせた最大の原因は、取引のサイクルとお金のサイクルとのタイムラグです。取引が先行して、お金があと回しになったことにより、商売をする人が実際のお金を触らなくなり、売上と利益だけを見るようになっていったのです。

トリック②穴から漏れる

会社のお金が抜け落ちてしまう穴には、次のようなものがあります。

  • 赤字事業、赤字店舗の維持管理費用
  • 儲からない商品サービス、得意先、営業地域にかかるコスト
  • 稼いでいない人たちの人件費と家賃
  • 使わなくても毎月口座振替される会費、保守料、利用料などの諸経費
  • 必ず一定割合の支払いが求められる税金

トリック③姿を変える

お金を払って購入したものをあとでお金に交換しようとしても、同じ金額ではないところがトリックなのです。

トリック④区別できない

お金に色はついていません。自分のお金と他人のお金が区別できなくなってしまい、本当の自分のお金がいくらあるのかがわからなくなってしまうのです。

借金して買ったモノの価値が減少しても、借金の額は変わらないことです。

トリック⑤順序が逆

どこの会社へ行っても、業績管理の資料には、一番上に売上高が書いてあって、そこから費用を差し引いて利益を出すという順番になっています。実際の商売は、順序が逆です。支払いが先で、その結果いくら回収できたかです。

児玉尚彦『会社のお金はどこへ消えた?』

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