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2009年5月14日 (木)

資金3表とキャッシュフロー計算書

資金繰表資金運用表資金移動表を、資金3表という。

■資金繰表

資金繰表は、企業の資金繰り実績や予定表のことで、金融機関など社外の者が作成することはできないので、一定の様式に従い、企業に作成・提出してもらうことになる。

一方、資金運用表と資金移動表は、外部の者が提出された財務諸表などから作成する資料である。

■資金運用表

資金運用表は、BSの2期間を比較し、各科目の残高の増減変化から、一定期間において、企業が資金をどのように調達し、どのように運用したかを要約したものである。

■資金移動表

資金移動表は、反対に、PLをベースに、一定期間の現金収支を表示するものである。ただし、BSの各勘定科目の増減を加え、加減調整して、現金ベースの資金収支を作成する。資金移動表の活用のポイントは、経常収支比率が測定できるところにある。

当期と前期のBS、それに当期のPLを使って、諸収入と諸支出を対照表示した間接法の資金計算書を資金移動表という。

■資金繰表・資金運用表・資金移動表の関係

資金運用表は一定期間の現金収支(キャッシュフロー)の動きを示していないが、資金移動表は、資金繰表と同様に一定期間の現金収支を算出することを目的とする。ただし、資金繰表のように収入・支出を直接的に見積もる方式ではなく、PLとBSをもとにして(間接法で)現金収支を算出するところに特徴がある。

資金移動表は形式的には資金運用表に、また内容的には資金繰表に似ているので(総額表示)、資金運用表資金繰表の中間をいく資金表といえる。

資金繰表と資金運用表の関係

資金運用表は、当期と前期の2時点のBSを比較して、各科目ごとの増減を整理し、資本金、当期利益(税引前)、長期借入金などの負債の増加を源泉に、固定資産、投資、運転資金の増加や決算資金の流出を運用として、まとめた表である。なお、両者の資金という概念は、資金繰表では「現金」を意味し、資金運用表では「資本」というような広義の資金を指している。

キャッシュフロー計算書

資金繰表がフローであるなら、資金運用表は資金を運用・調達という「ストック」の面から捉えた表になる。両者を比較すると、資金運用表には、「現金収入・現金支出」そのものをつかむ機能がない。一方、資金繰表からは、「資金の調達と運用のバランス」を解明することができない。そこで、両者の弱点をカバーすべく考案されたのが、CF計算書である。CF計算書は、BSの増減比較とその期のPLから、資金の動きをフローとストックの両面で捉えようとするものである。CF計算書は、資金繰表と資金運用表の中間的な存在であると考えることができる。

資金繰表CF計算書

1.両者の資金の捉え方はちょっと違っている

①資金繰表・・・資金(現金預金)をダイレクトにとらえる。

②CF計算書・・・資金を資産・負債・資本の増減などをもとにとらえる。

2.短期間の資金管理か長期的な資金管理かの違いを知る

①資金繰表・・・企業が資金管理を行う上で必要不可欠なもの。とくに短期間の資金の予定を把握するためにはなくてはならないもの。しかし、なぜ資金が不足しているのか、あるいは余ったのかという原因を一面しか把握できない。

②CF計算書・・・長期的(1年以上)な資金管理を3区分に分けて行うならば、資金過不足の原因をさらに追求できる。さらに、資金過不足の状態だけではなく、その裏に潜む営業活動の変化について把握することができる。

資金運用表CF計算書

直接法によるCF計算書は資金繰表に近いが、間接法によるCF計算書については資金運用表の考え方や作り方によっている。また、資金運用表では運転資金が、CF計算書では「現金+現金同等物」が資金である点も大きな相違点である。

資金移動表CF計算書

資金移動表での経常収支の部と直接法によるCF計算書の営業活動によるCFは基本的には同じである。なお、資金概念や区分表示は異なっている。

■CF計算書には、1年基準の概念がない。これが、CF計算書を読み誤る原因となっている。

■営業活動のCF計算書には直接法と間接法とがあるが、直接法は実績資金繰表だが、間接法は会社の資金担当者が昔から作成していた「資金運用表」とほぼ同じで、キャッシュ・フローという用語だけが新しいだけで、中身には何の新し味もない。

鯖田豊則『会社を目利きする50のポイント』、後藤弘『資金繰りとキャッシュ・フロー計算書』、高田直芳『明解!経営分析バイブル』、鶴田彦夫『よくわかる資金繰りの実務』

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