伊藤雅俊他『人を不幸にする会社 幸福にする会社』PHP研究所
お客様がいる世界で細かく稼いだお金と、金融で稼ぐお金、相場で稼ぐお金とは、性質が違うと私は思います。
持株会社にしましても、お客様から目が離れて数字ばかり見て、管理会計になってしまう危険性がある。
お金はゼロになっても、信用というものが残れば、決してゼロになったわけではありません。信用はとても大事なことだというのが私の信念です。
人に恩を着せてはいけない。恩を着せたらそれがなくなってしまう。
自分の利益だけで人のものも取ってしまおうというのは、自分の利ではない。
大人は子供に説明できるようなことをやらなければならないし、子供に説明できないようなことは、やってはならない。それが一番の常識ではないでしょうか。
小売業の経営状態を見る尺度で一番大事なのは在庫と値下げなのに、在庫を見ない。
優れたビジネスマンは個別的、具体的なことから一般化に達する。
プラトンの言うように、論理の裏付けのない経験はおしゃべりであって、経験の裏付けのない論理は屁理屈にすぎないのである。
会社の中の一人一人が、株主兼社長兼従業員という意識で生活することが大切である。
やってみせ(模範)、言って聞かせて(指導)、させてみて(実行)、褒めてやらねば(評価)、人は動かじ。
経営力とは、①事業力、②ブキ力、③契約力。
アメリカでの担保価値は、日本と逆で、①売掛金、②棚卸資産、③経営者の個人保証、④工場設備、⑤土地、の順番。
「こうありたい」というのは「ゾレン」(理想)です。ゾレンも大事だけれども、「ザイン」(現実)で見ることを忘れてはいけないでしょうね。
人間は好みに滅びる。減では済まず、滅に気をつけよ! 残増滅残ではシャレにもなりません。
事業部の業績でも、子会社の成績でも、将来に向けた採算計算をする時には必ず、次の三つのケースを検討します。①楽観的、②最もありうべき、③悲観的。この時、トップの意思決定は③のケースでなされます。そして、意思決定した後の実行目標は①のケースとなるのです。
フィリピンに行ったら、フィリピンの金利で仕事をしなければいけない。それが原則だよ。
開店の時の気持ちでやっていれば、どんなことでも間違いない。
自分を戒める上でも社是、社訓は大事です。しかし、本音を言うと、社是とか社訓は、できないから書くというところがあります。
約束を守っていることで信用というものがついていきます。ただ、信用が膨張しすぎて、自分の力以上になってしまうと怖い。
会社の風土も大きい。まじめでも駄目な会社はたくさんあります。
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