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2009年6月 2日 (火)

「ビジョン」・「(経営)理念」・「ミッション」、「目的」・「目標」の違い

「ビジョン」は委員会が生み出すものではない。分析によって触発されるものではない。経営コンサルタントが料理するものではない。

            「ビジョン」とは激しく過激な愛のことだ。

■「ビジョン」・「理念」、「目的」・「目標」の違い(小宮)

ビジョンとは「会社の存在目的」です。目標ではありません。

理念はビジョン追求における行動規範です。つまり、ビジョンを追及していく過程で、やって良いこと悪いことを規定したものが理念です。

目的はどこまでいっても到達しない、究極の方向性を示すものです。どこまでやっても「もう終わり」ということがないのが目的です。

目標とは、その目的を追い求めていくうえでの途中のポイントです。達成できるのが目標です。

■経営理念とビジョン

・経営理念は、創業から事業の終焉まで一貫して流れる創業精神のようなもの。ビジョンは、その時代に合わせ変化していくより具体的な目標。

・企業ビジョンという言葉も経営理念と似た意味で使われることが多いが、これは経営理念のうち未来の目指す姿に焦点を当てたものといえよう。ビジョンは、当該企業のステークホルダーすべてが経営理念にうたわれた目標をよりイメージしやすい未来像として、指し示したものなのである。

■ビジョンとミッション(使命)

ミッションは、企業あるいは事業の存在目的と、達成するための「信念」となる根本的価値基準を示したもの。ビジョンは、使命を全うするための経営方針や戦略の拠り所となるもので、到達点または経営上の「ありたい姿(理想像)」である。

日本企業によく見られる社是・社訓のほとんどは、実は使命・ビジョンの機能を果たせるものになっていない。「率先垂範」、「人間尊重」のようなメッセージは一般的でわかりやすいが、実は中味の抽象度が高すぎて解釈がばらつく欠点がある。使命・ビジョンには、そこから企業独自の特徴を汲み取れるような個性と、社員の行動に影響を与えられるだけの具体性がなければならないのである。

使命やビジョンは、合従連衝などで企業が大きく変質してしまう場合を除き-時代とともに、多少見直すことはあっても-ガラリと変わることはない。

■すぐれたビジョンに備わる特徴

  • 眼に見えやすい・・・将来がどのようになるのかがはっきりした姿で示されている
  • 実現が待望される・・・従業員、顧客、株主、その他この企業になんらかの利害関係を持つ人たちが期待する長期的利益に訴えている
  • 実現可能である・・・現実的で、達成可能な目標から生みだされている
  • 方向を示す・・・意思決定の方向をガイドするために、明確な方向が示されている
  • 柔軟である・・・変化の激しい状況において、個々人の自主的行動とさまざまな選択を許容する柔軟性を備えている
  • コミュニケートしやすい・・・すなわち5分以内で説明することが可能である。

■よいビジョン、よくないビジョン

変革の視点からいえば、社員に「行動規範」を示せているものが、よいビジョンといえるだろう。「こうありたい」と心に決め、せっかく実行してもそれが目指すところとズレていては仕方がない。ことに利益さえ上がれば何をしてもよい、という経営が認められなくなりつつある現在では、社員の暴走に対する「歯止め」が必要である。

よいビジョンのもう1つの条件は、全社レベルと個別事業それぞれのビジョンが有機的につながっていること、である。

■経営理念・経営方針・経営目標

  経営理念・・・経営への自分の思い

  経営方針・・・思いを実現するための具体策

  経営目標・・・具体策の数値化

■経営理念とはⅠ(齋藤)

経営理念とは、「企業固有の新たな価値を創造するために、どのような方向に向かってどう進むのかという意思と行動を示す指針」である。

この経営理念をさらに具体化したものが「基本理念」、「ビジョン」、「行動規範」である。

基本理念は、企業存在の目的と、その目的を達成するための信念となる根本的価値基準である。どんな新しい価値をどうやって創造しようとするのか、どういうものを良しとするのか、あるいはしないのか、という自己主張である。

ビジョンは、戦略策定にあたってのゴールとなるもの。事業領域(ドメイン)を示し、どこへ進むのかという方向を示したものである。

行動規範とは、基本理念に基づいて企業ビジョンを達成するにあたり、実践的な判断の基準となるものと考える。つまり、誰とどうかかわっていくのかということを、行動時において具体的に示す価値基準である。

■経営理念とはⅡ(奥村)

経営理念とは、企業経営について、経営者ないし会社あるいは経済団体が公表した信念である。これは、経営者の観念とか概念であり、企業の存続のための重要な経営要因の一つである。これは、経営思想、経営者イデオロギー、経営者精神、経営者哲学、経営者信条、経営者使命、指導原理、社是、社訓などともいわれている。

日本の会社では、一口に経営理念といっても、複数の要素から構成されている場合が多い。たとえば、①社是・社訓、②社是・経営理念・綱領、③経営理念・経営方針・行動指針、④企業目標・事業領域・私たちの使命・行動指針などといった形のものである。これを整理すると、経営理念としては、おおむね、①会社の使命や存在意義についての経営理念、②これを具体化し実効あらしめる経営方針、そして、③社員の行動を指示する行動指針が並べられており、理想としての上位概念から実践原理としての下位概念に至る階層が構成されている。

■経営理念の3要素(齋藤)

基本理念・・・企業存在の目的と達成するための信念となる根本的価値基準。経営手法はアプローチ法であり、風土・カルチャーは活動の結果、利益の追求は成長への原資となるが、それ自体が基本理念とはなりえない。

ビジョン・・・時代の流れを反映し、戦略策定の目標となる事業領域(ドメイン)や大きな方向性を示す企業独自の到達すべき理想像。企業経営を支えるステークホルダー(企業に直接的/間接的に関係する人々)である顧客、株主、社員、取引先、地域住民に対するビジョンのコミュニケーションは、CE(顧客期待度)を高めることにつながり、重要。

行動規範・・・基本理念に基づき、ビジョンを達成するにあたり、実践上の行動の拠り所となる判断基準。立場を超えてビジョンを達成するときやリスクをあえて取らなければならない戦略的判断を行うときの、行動と評価の現場での判断基準となる。

■日本における経営理念

日本においては、経営理念は、往々にして漠然とした内容で表現され、文体的にも固く具体性に欠けるものも散見される。“社是”、“社訓”と呼ばれているものの多くがこれである。単一民族国家である日本においては、文章に表現しない暗黙の了解部分が多く残されるのに対し、民族が混在し、また往来の激しい欧米においては、従業員相互の理解を深め、経営理念を徹底させるために、あいまいな部分を払拭した、より具体的なステートメントの必然性があるからと思われる。

小宮一慶『「会社を経営する」ということ』、コッター『21世紀の経営リーダーシップ』(佐々木直彦『コンサルティング能力』より)、株式会社グロービス『ビジネスプラン』、高橋邦治『商いのルール』

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