人生とは、あなたの信念がどれほどのものかを試す場である。
エジソンは、自分の失敗から学び、違うやり方を試していたのだ。
周囲を見渡してみよう。時代の変化についていけなかったためにつぶれていった企業の残骸が見えるはずだ。
たとえあなたの百倍も利益をあげている会社があるとしても、経営者があなたより百倍も頭が良かったり、社員が百倍も働いていたりするからではない。ただ、たくさんの知識や情報を持っているからだ。そしてそのような経営者は、企業経営とお金儲けの法則を知っている。何よりも、もっと学ぼうとする意志を常に持っている。
人こそ最大の財産だ。人を大切にすれば事業は自然にうまくいく。本当の意味で人を大切にできている企業は千に一つもない。
企業の競争力は、従業員のスキルと気遣いにかかっている。
マーケティングは重要すぎて、とても専門家には任せておけない。
良いマーケティングは、顧客に焦点を絞り、顧客を当たり前の人間として扱うものだ。人は、価値あるものや楽しさ、興奮、誠実さ、公正などを求める。必ずしも安ければいいというものではない。誰もがみな、個人として大切に、敬意を持って扱ってほしいと望んでいる。誰も、あなたと取引することでリスクを冒したくないだろうし、あなたと関わることでいやな思いをしたくはないだろう。できれば友人のように大切に扱われたいと思っているはずだ。どれも、ごく常識的なことばかりだ。
こう考えてみるといい。友人をパーティーに招く時に、おもしろくもない「お知らせ」を回したり、誰も読みもしないような心のこもらない手紙を送る人がいるだろうか。ところが信じられないことに、まさにその通りのことをほとんどの企業がしている。それでいて、人々が反応してくれるだろうと期待しているのだ。
あなたにとって関心のあること、すなわち商品、会社、社員、販売までのプロセスなどは、顧客とは何の関係もない。顧客が求めるのは、自分たちのニーズに応えてくれるものであって、あなたのニーズに応えるものではない。これがマーケティングのすべてだ。
人はみな、人を相手に商品やサービスを売っているはずだ。
マーケティングとは問題解決である。
人が何を望んでいるかを理解していないことが、大半の企業が利益をあげられない最大の理由だ。
人がものを買うのはまず感情からだ。プロのバイヤーは別として、大半の人は理屈でものを買ったりはしない。その商品なりサービスなりが何らかの感情的心理的なニーズを満たすから買うのだ。
魔法を生み出すには、よそと違うことをしなくてはいけない。ルールは、「よそがしていることは絶対にしない」だ。
広告は、よそにはない「売り」の部分を見出しに持ってくる。
ビジネスはもうマーケット・シェアではなく、一人の顧客シェアを争う時代だ。
どんな企業でも、成功させようと思ったら、以下の三つの戦略を実施する必要がある。
- 常に新たな顧客を獲得する
- 売上一件当たりの収入を上げる方法を開発する
- 確実に顧客をリピーターにする方法を開発する
新規顧客の獲得には、既存顧客を引きつけておくのと比べ、平均で六倍のコストがかかると言われている。
注意事項としては、顧客の望んでいないものは絶対に押しつけないことだ。
大切な点だから繰り返しておく。顧客のニーズを確実に理解し、純粋に相手の望むものを勧めることだ。
現在は、売る方が気をつけなければいけない。
通信販売の会社を例にとれば、申込用紙はできる限りシンプルなものになっているか、指示は明快か、不要な情報を書かせるようになっていないか、申込用の封筒には宛先を印刷して切手を貼ってあるかどうかなど、こうしたことすべてが、顧客にとって買いやすくするのに役立つ。
広告が必要だと感じるなら、他のものに投資する時と同じように、以下の点について自問してみよう。
- 確実に効果はあるか
- 投資した資金はいつ回収できるのか
- 投資に対する利益率はどれくらいか
- 確実に見込める利益はどれくらいか
- あらゆる広告方法をテストして、その効果を正しく測定しているか
- 効果的にUSPを使った広告になっているか
- 最適の料金で、かつ十分なメディアへの露出が得られるか
広告は、飛び抜けて注意を引くようなものでなければいけない。
すばらしい広告の定義がある。それは端的に、「印刷されたセールスマン」というものだ。
人(つまり顧客)の購買行動には流れがある。
顧客の購買行動にはだいたい一定のパターンがある。
システム化とは、毎回同じ結果が出せるように積み上げた一連の手順。
会社がうまくいかない時は、たいていはオーナーや経営者が、自分はいちばん大切なところに集中してそれ以外は部下に任せる、ということを忘れているのだ。
誰かにしてもらった方が安くできる仕事は、絶対に自分でしない。
顧客からの苦情は、情報を集めるという意味でも最高の方法だ。何のコストもかからないし、こちらから探しに行かなくてもいい。しかも、改善すべき点を単刀直入に指摘してもらえる。
誰も逃げ出さないのが不思議な企業もあるくらいだが、そのような部分はやはり業績や決算書に表れている。
ほとんどの企業が、従業員もみな人間だということを忘れている。
可能な限り、全員を平等に、敬意を持って扱うべきだ。
わたしは父から、地位の高い人は高くない人のように、高くない人は高い人のように扱え、と教えられた。
自分が経営者だからといって、従業員に敬意を示さなくてよい理由など一つもない。
問題になるのは、人を雇う時に、その仕事に最適な人ではなく、自分の好みに合った人を選んでしまう時があることだ。
オグリヴィは、常に自分より大きくて優れた人物を雇うべきだと言う。そうすればその人も自分より大きな人を選ぶから、最後には「巨人」の会社が出来上がるからだ。反対に、自分より小さな人物を雇っていくと「小人」の会社になってしまう。もちろん、体のサイズのことではない。スキル、誠実さ、能力のことだ。
スキル面でやや物足りない人に働いてもらうということも、往々にしてある。そのような時は、慣れない仕事で大変だろうが頼む、と言って任せてみることだ。そうすることでその人は、信じて任せてもらったと意気に感じるはずだ。
チャンスを与えれば、思わぬ能力を発揮してくれるのである。
あなたの従業員は、わたしなどに負けない、大変な才能の宝庫なのだ。
事前のリサーチの有無とは無関係に、何をするにもまずはテストだ。どんなアイデアでも、まずは小規模に、限られた条件下でテストして、その結果を見てみるべきだ。
成長が速すぎると、時間やエネルギーや人材育成が追いつかず、業務の水準が維持できなくなったり、ふさわしくない人間を採用してしまったり、社内に「手段を選ばず」という雰囲気が出てきたりする危険がある。あるいは、細かくても重要なことが見過ごされがちになり、ふつうならありえないようなミスが出るようになっていく。
思い切って、早めにプロの助けを借りることだ。なにがしかのお金がかかっても、それだけの値打ちは必ずあるはずだ。
「成功する人」を作ることはできない-これは、わたしが経験した最大の逆説だ。助けの必要な人ほどその代価を支払おうとしない。
問題は、その基本的なことを知っているということではなく、それをできるかどうか、実際にしているかどうかである。
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