ロバート・G・ハグストローム『バフェット 投資の真髄』ダイヤモンド社
状況次第であるからこそ、投資に関する書物がすぐに使えなくなるのである。
ほとんどの人は、これから上がる株式ではなく、すでに上がっている株式を買いたがる。
ハイテク業種や製品が理解できないのではなく、10年後にどうなっているかを予測できないから投資をしない。
ハイテク企業の分析レポートの多くに欠けているのは、ビジネス(事業)という観点から見た企業の運営や収益性に関する分析である。
投資家としてあなたが目指すべきは、簡単に購入できて、株価は合理的で、あなた自身が理解できる企業の、確実に5年、10年、20年の間にあげる利益の権利の一部を購入するということである。時が経てば、そのような基準を満たす企業が非常に少ないと気づくであろう。したがって、基準を満たす企業を見つけたら、まとまった投資をすべきである。
非常識な人間は世間のほうを自分に合わせようと執念を燃やす。だからこそ、あらゆる進歩は非常識な人間によって引き起こされるのだ(バーナード・ショー)。
バフェットが投資をするとき、彼は株式ではなく企業を見ている。
バフェットの原則
1.企業に関する原則
・その事業は簡明でわかりやすいか。
・安定した業績を続けているか。
・長期的な明るい展望があるか。
2.経営に関する原則
・合理性を尊重する経営者であるか。
・株主に対して公平で誠実か。
・横並び圧力に屈しないか。
3.財務に関する原則
・1株あたり利益ではなく、株主資本利益率を重視する。
・オーナー収益を計算する。
・売り上げ利益率の高い企業を探す。
・留保資産の1ドルについて、少なくとも1ドル分の割合で株価に反映している ことを確認する。
4.マーケットに関する原則
・企業の真の価値を決定する。
・企業の価値に対して大幅に割安な価格で買えるか。
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