野田榮一『社長、あなたは「数字」に甘すぎる』あさ出版
結局ほとんどの社長は、「数字に甘い」のです。
「事業」経営者として変身できなかった人は、会社の規模に関係なく、頭のなかが「家業」そのものであるケースが多いのです。
経営のプロであると同時に優れた教育者でなければ、そう簡単に息子や娘に経営者教育を施せるものではありません。
3代にわたって事業承継が成功するケースは例外中の例外。
事業承継を押しつけるのではなく、子供には自分の好きな道を選ばせてあげてください。
経営者が会社を経営する目的は、関係者全員の幸せです。
中小企業の中にできるガン細胞
- ものすごい金食い虫です。
- 短期間に成長します。
- いったん増殖を始めたら手のつけようがありません。
- 「儲け」を食い荒らしながら増殖し、「関係者の幸せ」である幹の成長を止めるだけではなく、幹をも食い荒らし、やがては枯れさせる。
ガン細胞を撲滅するには
- オーナーが交代または引退すること。
- オーナーに抵抗できる社長が陣頭指揮をとることもある。この場合は、オーナーの力を無力化することが会社再建の前提条件。
最終決断は、大所・高所から行わなければならない。
吟味した結果、役に立たないもの、将来も企業の「お荷物」になるようなものは、思い切って切り捨ててください。決断は慎重に、かつ迅速に行ってください。
組織や商品等を細分化していくと、どこに問題があるのかがわかってきます。問題が特定されれば、対策も立てられます。
労働分配率は、どの企業にも当てはめることができる指標とはいえません。
こんな会社では細胞経営はできない
- オーナーの欲望
- オーナーの公私混同
- 情報開示の不足
- コミュニケーション不足
- ガバナンスに対する抵抗
- 継続性
会社の中には、1円のような小さなロスが山ほど落ちています。この1円のロスを放置すると、時間の経過とともにやがてそのロスが10円となり、100円となります。時間がたつにつれて、ロスは大きくなるのです。
「ロス」を探すのは、顧客に一番近いところから始めるのがいいです。
中国の古典で、「他人を動かす秘訣」として、「自分が4割、相手に6割」があります。江戸時代の理想的な年貢の割合は「四公六民」とされていたようです。「4対6」の分割は、数学の黄金分割(0.382対0.618)に近似しています。会社の利益の理想的な配分とは、案外、数学の黄金分割と共通しているのかもしれません。
店舗販売員は、いくら売らなければならないか
<必要売上額=月給×4÷粗利益率>
« 佐藤芳直『文系サラリーマン勝ち残るアイツの仕事の中身』大和出版 | トップページ | 白潟敏朗『仕事の5力』中経出版 »
「マネジメント」カテゴリの記事
- コリン・パウエル/トニー・コルツ『リーダーを目指す人の心得』飛鳥新社(2023.08.29)
- 金田信一郎『失敗の研究 巨大組織が崩れるとき』日経ビジネス文庫(2023.02.21)
- 樋口武男編著『積極精神に生きる 創業の人・石橋信夫の心とともに』PHP(2022.08.09)
- 中野明『「超ドラッカー級」の巨人たち カリスマ経営思想家入門』中公新書ラクレ(2022.07.04)
- 冨山和彦/経営共創基盤『IGPI流ローカル企業復活のリアル・ノウハウ』PHPビジネス文庫(2022.06.21)
« 佐藤芳直『文系サラリーマン勝ち残るアイツの仕事の中身』大和出版 | トップページ | 白潟敏朗『仕事の5力』中経出版 »
コメント