山崎将志『残念な人の思考法』日経プレミアシリーズ
受け手にとって少なくとも二割は創意工夫の余地があるように、できれば五割くらいは新しいスキルが身につくように依頼するのがマネジメントが留意するべき、人材育成と業績のバランスをとった仕事の頼み方である。
論理とは、ある「前提条件」における、ある問題を解決しようとしたときに、百人が百人同じ結論が出る、という筋道ないしはステップのことである。
マネジャーにとっては、仕事の目的、意味を伝える力が、これまで以上に重要になってきている。
混んでいるのは、おいしいから客が殺到するというよりも、効率が悪いから客が滞留する。
コンサルタントの立場としても、店の規模的にたいした報酬が期待できないから、提案する気にもなれない。自分では問題を見つけられず、他人からも指摘してもらえない。ここに、小規模事業の悲哀がある。
真実はこういう、数字で表わせない超細部に宿っているのである。
ビジネスを伸ばすには、「何を」「いくらで」以外の部分のほうがより重要だったりする。
自社の売上というのは、「市場の大きさ」と「自社のシェア」の関係である。
売上=市場規模×自社のシェア
問いは「何か打ち手を考える」であり、「売上高を伸ばすためにはどうすればよいか」ということではない。ここは重要なポイントである。
拙い事業計画は、前年実績に伸び率を掛け合わせて作られる。優れた事業計画は、常に市場に対するシェアをベースに立てられるのである。
新業態を試すような場合には、そもそもその業態が成り立つかどうかを検証するまで時間がかかるため、その間持ちこたえるキャッシュフローが必要だ。資本の論理がますます重要になりつつある世の中、努力だけではできないことがあるのも事実だ。
ゴールの見えない話し方をすると残念なヤツだと思われる。
PREP法・・・結論を示し(Point)、理由を述べ(Reason)、具体例を述べ相手を納得へ導き(Example)、再度結論(Point)を示す。
貯金が一億円あったらやらないことは、やらなくていいことである。
他人に対する仕返しのような行動は、自分の品格を損ねる結果になると思う。
上司は部下と対決・競争してはいけないというのが基本である。
実は、最高の最高がある。「もともとの考え方自体が間違っていることを指摘してくれ、さらに新しい考え方を示してくれる部下」だ。
コンサルタントとして食べていくためには、二つの条件が必要である。それは、人ができないことができること。もうひとつは多くの人ができることを、ものすごく高いレベルでできることである。
経営者の仕事はビジネスモデルを考えることと、優秀な人が集まり、それを維持する仕組みを作り、運営していくことだ。
SMARTの法則
- Specific・・・具体的である
- Measurable・・・測定可能である
- Agreed・・・納得している
- Realistic・・・実現可能である
- Timely・・・今やるべきことである、または期限がある
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