別表四を極める
■総額欄の所得金額を留保・社外流出に分解
「総額」欄で課税所得が計算できたら、次は「処分」欄において、各金額を留保金額と社外流出額に分解します。
■お金の出入りがあるかないかで区別
お金の支払いを伴う社外流出項目としては、「役員給与の損金不算入額」、「交際費等の損金不算入額」などがあります。
「受取配当等の益金不算入額」は、お金が入ってくるのにどうして〝社外流出〟なのか。それは、配当金の受取りは資金の流入、つまり〝社外流入〟なので、減算(マイナス)項目として社外流出欄に記載する、マイナスの流入なので流出というしだいです。
■法人税と住民税の支払いは利益積立金計算に関係する
法人税と住民税は損金不算入の項目なので、別表五(一)の利益積立金計算に関係させるため留保欄に記入します。
■社外流出欄は3区分
利益積立金とならない金額は「社外流出」欄に記載します。社外流出欄はさらに、「配当」「その他」「※」の3つに区分されます。
株主に配当金を支払う際には、所得税を源泉徴収します。そこで、源泉所得税額との関連を考えて配当のみ区分掲記し、配当以外の支払項目は「その他」と記載します。
■※は減算・流出項目のしるし
「※」で記載するのは、減算項目に限られます。受取配当金のように、収益でありながら益金に算入されない(課税対象とならない)社外流出項目に付けるしるしです。
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