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2011年3月 6日 (日)

名和高司他『マッキンゼー 戦略の進化』ダイヤモンド社

構造上の優位性や情報の非対称性がない限り、戦略そのもので競争優位を築くのは困難だ。

ポーターは、実践能力(オペレーション)の高さを日本企業の特性ととらえ、戦略不在と指摘した。

古典的なミクロ経済学に基づく戦略モデルが次第に多くの状況に合わなくなってきた。

競争優位の源泉は、二つ考えられる。第一は、現場の実行能力である。第二は、洞察力や先見性である。

戦略の新しい定義は、戦略とは企業のその後の行動を方向づけるいくつかの決定事項である。これらの決定事項はいったん決められた後は容易には変更されず、戦略目標の達成の成否に最も深くかかわってくるものである。具体的な決定事項の内容は、①会社の戦略上のスタンスを選定する、②競争優位の源泉を見きわめる、③事業コンセプトを立てる、④自社固有のバリュー・デリバリー・システムを構築する。

重要なのは、常に成長を持続することだ。

何も大胆な飛躍は目指していない。小さな階段を積み重ねてきただけだ。一つステップを踏むと、その分だけ収益源が増える。ステップを上がるごとに新たな組織スキルを獲得でき、そのスキルによって新しいビジネスチャンスをとらえ利用できるようになる。こうして目指す大きな構想へと一歩一歩近づいていく。

成功する成長企業は、短期・長期の両方に配慮する視点を備え、ビジョンと戦術を併せ持つ。

ベスト・カンパニーは七つの戦略的自由度を考慮し、その大半をうまく活用している。

  1. 既存顧客の最大化
  2. 新規顧客の獲得
  3. 製品・サービスのイノベーション
  4. バリュー・デリバリー・システムのイノベーション
  5. 業界構造の改善
  6. 地理的拡大
  7. 新規事業分野への進出

次々とアイデアが生まれるようであれば、競争相手は息切れして追随できなくなる。全部のアイデアがうまくいかなくても、たった一つのアイデアが次の大きなチャンスに結びつくことがある。

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