李勝載『組織論』星湖舎
老舗旅館の廃業が目立つ。これは、先代のやり方や教えを引き継ぐ一方で、現代人の顧客の需要に合わなくなって衰退していく事例として挙げられる。
成長中の組織が果てしない変化と多様性を呈するのに対し、崩壊の過程にある組織は一様性と創造性の欠如を示す。
人というものはおおむね自分の同類でないものを悪むものである。
大臣の心得として、まず部下諸役人の意見を十分発表させて、これを公平裁決するのがその職分であろう。もし部下の考えより一層いい考えが自分にあっても、さして害のないことは部下の意見を用いた方がいい。部下を引立てて、気合がかかるように使うことが肝要である。(重職心得箇条)。
人を批判する場合には、相手に五分の過ちがあっても、その内三、四分ぐらいを批判したほうがよい。そうすれば、相手も恐れ入って素直に耳を傾け、つまらぬ弁解もしないであろう。
遠い先のことを悔やむよりも、すぐにでもやり方を変えたほうがよい。
もし少しく豊かになり衣食に事欠かぬようになったならば、貧乏の時の気持ちを忘れてはならない。
もし学問がやや優れるようになったならば、まだまだ浅学固随で何もわからぬ自分であるという気持ちを失ってはならない。
企画や戦略を練り上げても、肝要なのは、それらを実行する時のその組織の「勢い」であり、「節」(攻撃時機)の適切さである。いくらすばらしい「企画」「戦略」でも、タイミングが合っていないと何の意味もなくなる。
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