小笠原士郎『数字嫌いの社長でもわかる儲けの帳簿』フォレスト出版
数字嫌いな社長でも、次の2つの数字がわかると、いかなる場合でも即座に必要な儲けの額、売上の額、経費の額がわかるようになります。
- 粗利の率
- 毎月決まってかかる経費の額(固定費といいます)
利益管理のポイントはただ1つです。案件ごとにかかった時間や費用を記録集計し、どれだけ儲かったかがわかるようにしておくことなのです。
最初は荒っぽくてもいいと思いますよ。まず数字を出してみる。それからみんなで工夫して精度を高めていったらどうですか?
帳簿を見て儲けるために、社長のやるべき5つのこと
- 早く「本当の儲け」が出るようにすること
- 社長が「本当の儲け」を見られるようにすること
- 儲からない理由がわかるようにすること
- 儲けのポイントをチェックできるようにすること
- 儲けるための課題を考え、次の手が打てること
実績と比べる、ものさし3つ
- 予算
- 去年の実績
- 同業他社の水準やあるべき基準
役に立つ業績資料の要件
- 業績が良いか悪いか判断できる資料
- 「このままいくと業績がどうなるか」の予測が出る資料
- 目標と実績のズレがどれくらいあるか示してくれる資料
- 目標を達成するための条件を示してくれる資料
儲けをリアルタイムで管理するためにはどんな数字が重要なのか
- 製造業・・・日々の生産及び販売による利益を集計する。またそれとは別に日々の受注額を集計する。
- 建設業・・・日々の仕事の出来高と、それによる利益を推計する。
- 流通業・・・日々の売上、粗利を集計する。それとは別に日々の受注額を集計する。
- 小売業・・・日々の売上、粗利を集計する。
- 飲食業・・・日々の粗利を集計する。予約が多い場合には日々の予約の粗利も別に集計しておく。
- 月決め固定契約形態の場合は、月初めでその月の販売額を予測する。都度契約形態(B to B)の場合は流通業、B to Cは飲食業と同じ管理を行う。
儲けのエンジン
- 製造業・・・製品ごとの変動原価(材料費と外注費)と粗利を設定しておく。日々生産高をつかめるようにしておく。
- 建設業・・・工事ごとの原価と粗利の管理ができるようにしておく。工事ごとの出来高をつかめるようにしておく。
- 流通業・・・日々仕入値の入った売上伝票を発行する。日々受注金額をつかめるようにしておく。
- 小売業・・・現金管理をきちんとし、レジによる日々の売上の集計をする。品物ごとの原価、粗利が集計できるようにしておく。
- 飲食業・・・現金管理をきちんとし、レジによる日々の売上の集計をする。日々の仕入金額の集計をする。
- サービス業・・・月決めの固定契約形態の場合には、得意先別の売上の集計表を作っておく。それ以外の場合には小売業と同じ。
« 岡本行生『いざとなったら会社は売ろう!』ダイヤモンド社 | トップページ | 児玉尚彦『35歳までに身につけておくべきプロの経理力』日本実業出版社 »
「会計ツール」カテゴリの記事
- 小笠原士郎『数字嫌いの社長でもわかる儲けの帳簿』フォレスト出版(2011.03.02)
- 利益をかせぐ六つの要素(2009.05.18)
- 田井野治郎論(2009.05.17)
- 小山昇論(2009.05.09)
- 利益の三分法(2009.05.07)
« 岡本行生『いざとなったら会社は売ろう!』ダイヤモンド社 | トップページ | 児玉尚彦『35歳までに身につけておくべきプロの経理力』日本実業出版社 »
コメント