岡本行生『いざとなったら会社は売ろう!』ダイヤモンド社
M&Aで最も重要なのは、買い手にとってメリットがあるかどうか。
「会社の値段」を引き上げる7つのチェックポイント
- 取引先・・・買い手企業が欲しがる「魅力的な取引先」を持っているか?
- 顧客リスト・・・価値のある顧客リストを持っているか?
- ヒト(従業員)・・・従業員のスキルは? 定着率は? 現在の賃金は?
- シェア・・・ニッチな市場でもいいので、高いシェアを持っているか?
- 特許・技術・・・他社にはない「技術的な長所」があるか?
- 特定の地域、世代、商品に強い・・・特定の地域、世代、商品など、何か特に強い営業基盤を持っているか?
- 経営者の人間性・哲学・・・経営に哲学を持っているか?
シナジーが生み出す利益
- 本社機能の一本化
- 研究開発機能の一本化
- 販路・顧客の拡大
- 資金調達力の強化
M&Aの案件を構築するとき、私たちが練り上げるのは、「この会社をあなたの会社が買収すれば、かくかくしかじかのシナジーが生まれ、事業はこのように発展します」という〝絵〟です。
会社を売るなら2年越しで考えよう。
M&Aは、あくまで相対での取引です。定価があるわけでもなく、これという基準もありません。
キャッシュフローは、経常利益に利息の受払いや減価償却などを加減して計算しますが、大きな設備を有する企業を除けば、おおよそ、経常利益をキャッシュフローに置き換えてイメージをつかんでよいでしょう。私が手掛けるM&Aでも、予想されるキャッシュフロー額を基礎として会社の値段を決めています(むろん、純資産額も加味します)。正確に言うと、すべての資産や負債を時価で評価し直した時価純資産に、将来発生するキャッシュフローの現在価値を加えた額を基準として計算します。すると、おおよそ「経常利益の5倍」の額になるのです。
会社の「コア」の見つけ方
- あなたの会社の部門、商品、サービスの中で、継続して(2年以上)収益を上げているものは何か?
- その収益を上げ続けることができる源泉は何か?
- 収益以外で、大切な価値を構成するものはないか?
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