マシュー・W・ラガス他『カルトになれ!』フォレスト出版
極端なカルト宗教と特殊な魅力を持つ会社には、非常に似通ったところがある。
「カルト・ブランディング」とは、企業、人間、場所、組織を、実際に「好きなブランドのためなら身を捧げる信者」の集合体に変えるプロセスを指す。
企業の規模が大きくても、顧客ロイヤルティーが最も高いとは限らないのだ。企業の市場シェアや資本の規模だけでは、顧客ロイヤルティーを測れない。
動物が生き残りの手段としてグループを作る理由は、数の力にほかならない。まとまらなければ、滅びるしかないのだ。
どんなに図太い犯罪者でも、最も確実に精神を追い込む方法とは何か。どの刑務官にこう訊いても、「独房での監禁」という同じ答えが返ってくるだろう。
一般の人々があなたの会社のブランドを完全に見分けられるようにするには、常識を超える違いを示すのが最も良い。
どんな商品でもブランドでも、デザイン・メッセージ・センスの組み合わせを徹底的に真似たところで、自分の好きだったブランドにかなうわけがない。
私のブランドは、他のブランドとかなり違う。比べるものなど何もない。力強い。代わりになるものなど何もない。並ぶものなど何もない。
人間の記憶に残るのは、他人が不可能だと思うようなことをやってのけた人々である。つまり、夢を持ちながら、あえて他人と違うことを実行するような人々だ。
個性のないブランドは、私たちの記憶から消えていく。
私たちが欲しているのは、驚きだ。
結局のところ、他人と違うことは誰にでもできる。しかし、「実現できそうにないこと」を試し続けるだけの度胸は、決断力と勇気を持ち合わせている人にしかない。
困難は人を鍛える。
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