齋藤直美『叱り方のルール』明日香出版社
「叱る」目的は「相手を望ましい方向へ促すこと」です。言いにくいことかもしれませんが、相手の可能性を見出し、成長させるコミュニケーションです。「叱り上手は相手を伸ばす人」と言えるでしょう。
本当の「叱る」とは、「強くとがめる」ことではなく、「相手のモチベーションを高め、結果を出すコミュニケーション」なのです。
「叱る」とは、言葉を変えれば、問題提起、改善提案です。「今、あなたにはこんな課題があります。改善してもっと良くなりましょう!」と相手に提案することです。つまり、相手が成長する可能性がある点を見出し、言葉にして相手に伝えることなのです。大切なのは、相手からの納得と共感を得ることです。
欠点というのは、実は欠点のようで欠点ではないのです。あなたの基準、価値観で判断すれば欠点に映るかもしれませんが、まったく別の人から見ると欠点ではなく長所として映ることがあります。
叱り方基本の4ステップ
- 事実の確認をする
- 私メッセージを伝える
- 望ましい行動を理由と共に伝える
- 最後に、行動を改善することで得られる価値を伝えます
十分に反省をし、次への望ましい行動が分かっていれば、あえて叱らなくていいのです。逃げ道をそっと用意しておくことで、相手の心は救われ、再び頑張ろうという気持ちになれるのです。
辞めさせてはいけないのは、何かに不満を抱いていたり、うまくいかない状況が原因の時です。つまり、「本当は辞めたくはない」という気持ちが心の底にある場合です。
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