スチュアート・クレイナー『マネジメントの英断 75の伝説』東洋経済新報社
多くの人々が心に刻みつけるのはむしろ、ビジネスを変え、産業を変え、そして世界を変えた英断なのである。
意思決定こそがマネジメントの柱だという事実はゆるがない。
戦略は混沌とした現実に翻弄されるものだ。
われわれは、優れた戦略がどのようにして生まれるのか、解き明かしていない。
戦略とは、幸運と先見の明が組み合わさって生み出される。偶然の産物だといってもいいだろう。
経営者による決断は、実際にそれが下されたというはっきりとした証拠がなく、実にまぎらわしい。間接的な証拠が積み重なって、ようやく決断がなされたという事実が見えてくるのだ。・・・・・主として、さまざまな要因が重なった結果として、また周辺の状況から、それとなくわかってくる。
意思決定は、いつ、どこで下されたかを特定できるケースは少ない。
人の意見に耳を傾ける、というのはビジネス・リーダーにとって貴重な資質である。
ビジネスはこの六〇年間変わっていない。基本的な進め方は以前と同じなのだ。
議論などしなくても、感覚的にわかるはずだ。嗅覚は知性と同じくらい大きな意味を持つ。
何を変えてもいいが、基本理念だけはけっして変えるべきではない。企業にとってただ一つの聖域は、基本理念なのだ。
専門家に白い目で見られないアイデアなど、なんの価値もない。
よい製品は市場調査から生まれる。
重役二人が同じような発想をしている? ならば一方は不要だろう。
優れたマネジメントは人間らしい温かみにあふれているはずだ。
すべての失敗はマネジャーの失敗である。
マネジメントを実践するのは人。
マネジャーのビジョン、献身、そして誠実さこそが、マネジメントの成否を分けるのだ。
後追いはするな。常識を捨てよ。少しばかり常識を逸してもかまわない。
「クレイジーだ」といわれるようなことをするべきだ。「それはよい」などと評されるようでは、すでに他社がやっているということだ(御手洗)。
マーケティングは重要すぎて、とてもマーケティング部門だけに任せてはおけない(デイビッド・パッカード)。
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