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2011年12月 4日 (日)

横林寛昉『実践 増益経営学』東洋経済新報社

ランチェスターの第2法則を導入し、地域ナンバーワン、商品ナンバーワンを目指すことが大切な企業戦略となってくる。

近い将来の経営姿勢は、ランチェスターの第2の法則、すなわち1点集中主義において商品および地域ナンバーワン企業となり、成長のみられる市場によっては既存企業のシェアを奪いながら、ランチェスターの第1の法則で売上拡大を狙っていくことだ。

中小企業・ベンチャー企業に必要なのは、原価が読め、原価計算ができる人材だ。

中小企業の弱点は、「計数管理」や「管理手法」が苦手であることだ。

会社というのは職位で人を集めるものではない。経営者の魅力と企業のビジョンで集めるものだ。

大切なのは、少数の人員で仕事を遂行する能力と実績を上げることである。

2倍のスピードで仕事ができれば、1年かかるものが半年ですむ。

人間というのは、一度生産性が落ち、怠け心がつくと、なかなか元に戻らないものである。

原価の中に占める割合の最も高いのが仕入品(材料費)である。原価の中で大きな比重を占める勘定科目にメスを入れ、単価を下げることが商品の原価削減に最も大きな効果を発揮するのだ。

私は、落ちたように見せかけてキュウリを通路に置いてみたことがある。ところが1分とたたないうちに店員がきて、陳列台に戻すのではなく、取り下げていった。

のれん代は、キャッシュフロー(純利益+償却費)の2~3年分が相当である。

M&A成功のカギは、自社にない被買収企業の技術力、販売力、開発力、管理力などを取り入れることにある。また、被買収企業も自社にない経営資源が買収企業にあった場合、M&Aに応ずるべきだ。言い換えると、買う側も売る側も相互に補完された時に、M&Aの成功度が高まるのである。そしてM&Aは、買収側と被買収側と、心と心が通い合うパートナーシップに則ったものでなければならない。

材料費削減の要点は、仕入単価削減と歩留り向上である。歩留り向上策とは、ムダのない材料の使い方や製造工程間に目標(標準)歩留りを設定し、高度な加工技術とキメ細かい生産管理によってその設定をクリアする方法である。

生産現場で大切なことは、何が正常で何が異常であるかを明確にすることである。ものの置き方、在庫の量、作業状況などのすべての点について、正常と異常を区別しなければならない。しかも、異常は誰の目にもはっきりとわかるようにしておくことが大切である。そのためには、現場のあらゆるものを標準化し、表示することが有効である。

新商品開発で大切なことは、その商品を誰が買うのか、商品の市場性がどのくらいあるか、事前に十分調査しておくことである。新商品を市場に出すときは、限定した地域または販売店でテスト販売し、販売実績を重ねたうえで、生産、販売体制を確立することだ。

固定費がいくらあるから売上高を何億円にしなければいけないという経営戦略は、作れば売れるという、供給よりも需要が勝った時代の、過去の考え方である。

利益の3分配法としては、3分の1を貯蓄、次の3分の1を設備投資、残る3分の1を社員に給与・賞与として還元することが理想とされている。私は新たに「利益の4分配法」を提言したい。すなわち、利益の4分の1が貯蓄で、4分の1を設備投資、4分の1を社員に還元、残る4分の1は顧客に還元することだ。

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