中村亨『不況でも利益を生み出す会計力』東洋経済新報社
対症療法的なコスト削減策は、結果的に、経営の判断ミスにつながってしまう。
削ってはいけないものの代表例は、研究開発や人材育成、社員のモチベーションにかかわるものなど、その会社の競争力の源泉となるものです。
会計とは、それ自体は価値のないものであり、経営状態を測定するツール(=道具)でしかありません。
経営のデザインには、数字を逆算することが重要になります。
拡大するときは、同時に「小さくなる」こともあわせて考えることが大事。
リストラクチャリングは、可能な限り早く行うことで、その行為の価値と実効性が確保される傾向にあるのです。
そもそも決算書とは、ドンブリ勘定的なもの。
限界利益とは、売上に比例して増える利益です。
固定費の増加は損益分岐点売上を上昇させてしまう。
固定費の小さい企業は不況への抵抗力がある。
限界利益率の高い企業は、増収時の増益幅が大きい。
限界利益率の高い事業部門に経営資源を集中させる。
営業CFがプラスであることが、会社経営の基本。
値下げが成功するための前提条件は、「販売数量が大幅に伸びること」と「変動費率が低いこと」の2つ。
決算書で最も大切な箇所は、剰余金。
ROEをアップさせる条件としては、
- 資産に対する売上の回転率を上げる
- 財務レバレッジを効かせて規模を拡大する
- 利幅を上げる(利益率を高める)
レバレッジを効かせた拡大路線は、増収増益が続かなくなったとたんに借入金の返済に苦しむことで、その結末を迎えることが多いようです。
顧客ごとの採算(利益)が把握されていない。
« 本日の映画 | トップページ | 薄井逸走『わかる! トクする! あなたの相続』あ・うん »
「管理会計」カテゴリの記事
- 金子智朗『会計思考トレーニング 管理職3年目までに「会社の数字」に強くなる!』PHPビジネス新書(2023.08.07)
- 一倉定『あなたの会社は原価計算で損をする〈復刻版〉 原価を“経理の塔”から引っぱり出し、広く大衆のものにする方法論』日経BP(2022.08.02)
- 高田直芳『高田直芳の実践会計講座「戦略会計」入門』日本実業出版社(2019.09.16)
- 古田土満『経営計画は利益を最初に決めなさい!』あさ出版(2017.04.09)
- 高下淳子『社長が読む儲かる決算書』日本実業出版社(2016.07.13)
コメント