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2012年4月 9日 (月)

日沖健『コンサルタントが役に立たない本当の理由』中央経済社

日本企業は経営改革のノウハウを持っていないことです。日本企業は、「変える」とき、決められた枠組みの中でオペレーションを「改善」することは得意です。ところが、枠組みそのものを「改革」することは得意ではありません。

自社の内部環境、Companyだけでなく、外部環境を含めて幅広く分析します。外部環境は、政治(Politics)・経済(Economy)・社会(Society)・技術(Technology)といった企業から見てコントロールが不可能なマクロ環境とある程度コントロールできるミクロ環境に分けることができます。そして、ミクロ環境は、市場・顧客、Companyと業界・競合(Competitor)に分類できます。よく3C+PESTといいます。

依頼テーマはあくまでもクライアントが考えた仮説であって、仮説が正しいとは限らないからです。

自らの間違いを率直に認める経営者は、きわめてまれです。経営者に問題を気づかせるのは、コンサルタントに期待される重要な役割です。

コンサルティングでは、「顧客の声よりも、顧客の利益」が原則です。

リスクを取ってイノベーションを生み出す状況について、大きく2つの考え方があります。1つは、スラック革新、もう1つは、ディストレス革新です。スラック(Slack)革新とは、企業が経営資源に余裕(スラック)があるとき、それを生かして革新を生み出すという考え方です。ディストレス(Distress)革新とは、スラック革新とまったく正反対で、「必要は発明の母」とか「火事場の馬鹿力」と言われるように、生存すら危ぶまれるような切迫した状況で革新が生まれるという考え方です。

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