榎本博明『「俺は聞いてない!」と怒りだす人たち』朝日新書
日本的組織のリーダーが集団をうまくまとめていくには、たとえ能力が抜きんでていても「能ある鷹は爪を隠す」の格言に従い、茫洋とした雰囲気を醸しだし、自立的に切り盛りできる場面でも、部下を頼り、部下にひと肌脱いでもらう余地を残さないといけない。
卓越したリーダーとして知られる大山巌元帥が、野戦においてとくに心を砕いたのは、自分の知っていることでも知らないフリをすることだったという。部下がサポートする余地を残すということだろう。
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