青島矢一他『競争戦略論』東洋経済新報社
企業間で業績の違いはなぜ生まれるのか。
経営戦略とは、「企業の将来像とそれを達成するための道筋」。個々の企業が「どうありたいか」を考え、その理想とする状態に「いかにしてたどりつくか」。
どんな産業においても、個々の企業の個別努力ではなかなか乗り越えられない構造的な力が働いている。
企業間で協調行動をとることで、各企業に何らかの便益がもたらされることは、一般にも広く知られている。
全社戦略が事業戦略と異なるのは、個別事業における最適化が企業全体における最適化と必ずしも一致しないことを意味する。個々の事業にとって最適だと思われる行動が、企業全体によって必ずしも望ましいとは限らない。だからこそ、経営戦略論では、全社戦略が事業戦略・競争戦略とは別個に議論されているのである。
PIMS研究では、市場シェア自体も重要であると考えるものの、収益性に影響をもたらす様々な要因の中で最も重視されるのは、相対的品質とされるのである。
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