安田常雄他編『近代日本のなかの「韓国併合」』東京堂出版
「韓国併合」は、韓国では「韓国強占」とか「韓国強制併合」などといわれることが多く・・・
外務省が作成した『小村外交史』と陸軍大学校の講義録をまとめた谷寿夫の『機密日露戦史』をみると、ロシアについての記述はほとんど共通で、司馬氏の種本になっていることがわかります。
海野福寿さんの『韓国併合』という新書が1995年に出まして、そこから「韓国併合」が定着してきているのかなあと思いますが、詳しいところはよくわかりません。
たとえば韓国では「強制占領(強占)」と言ったりもし、・・・
この時の宇都宮の朝鮮認識ですが、まずやはり朝鮮が自律的な存在としてはとらえられていないということが一つです。
豊臣秀吉はひどいことをした。それに対して徳川家康は、朝鮮に対して江戸幕府の平和への努力を語り、国交の回復を求めていきます。しかし朝鮮はそんなことはまったく信用せず、こんな野蛮な国はないと見ているわけです。朝鮮通信使は日本を文明化していくのだということを責務としたわけです。
司馬遼太郎などはやはり善悪で語ろうとして、日露戦争までの歴史を美化してしまい、それは日本国民の常識になっている観さえあります。
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