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2014年6月21日 (土)

蓮實重彦『反=日本語論』ちくま文庫

ソシュールが、その『一般言語学講義』の冒頭で「言語学」の対象を「音声言語」に限った。

どの国の人間であれ、自分の外国語の力にどれほど自信があっても、外国語では意見を表明すべきでないという教訓である。

外国人であればこそ、書簡の相手の姓名はこの上ない正確さで書かれねばなるまい。

二度の戦争を通じて、決して戦闘に勝ったことのないフランスが、きまって戦勝国として講和会議のテーブルについている。

政治的な場におけるいわゆる「民主主義」とは、その途方もない殺戮を緩和させ、「排除」と「選別」を正当化する最も有効な戦略的代行制度であるにすぎない。

(アメリカは)スペインによって息の根をとめられ、イギリスによって圧しひしがれ、フランスによって救われたのだ。

旅行。それは十九世紀前半のフランス・ブルジョワジーが発見した最大の快楽の一つである。

ナポレオン三世の領土的野心や植民地拡大の夢を・・・

日本語による中国の書字の借用は、ヨーロッパ的精神にわかりやすい言葉で定義するのがむずかしい。

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