桑原武夫編『日本の名著 近代の思想』中公新書
大正八年におこなった講演で、湖南は平野神社の祭神の問題にふれて、今木神とは新神、つまり今来た神という意味であること、またこれは桓武天皇の母方から伝わった神だが、その母方の家とは、朝鮮の王家の末流だから、この神様は朝鮮の神様だというふうなことを伴信友の説にふれて述べている。戦争中、わたしはこの箇所を読みかえしては喜び、また救われる思いがした。日本の皇室には、朝鮮人の血液が混入しているのである。そして異民族の神様の前に、日本国民が戦勝祈願の参拝をしていたのである。
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