金達寿『朝鮮-民族・歴史・文化-』岩波新書
朝鮮の歴史を語るばあい、重要なものとして逸することのできない二書がある。『三国史記』と『三国遺事』。
民族とはいったい何か・・・スターリンの有名な定義がある。
金日成のパルチザンで有名な白頭山
朝鮮はまた、民話の国でもある。
「ワッショ、ワッショ」ということばだが、朝鮮語の「ワッソ、ワッソ(来ました、来ました)」であるというのにはうなずけるところがある。
朝鮮語を知っているものにとっては、日本語ほどやさしいものはない。
百済は京畿道、忠清道、全羅道等に住んでいたいわゆる馬韓族を統一してできた国家である。
停滞的といわれたアジア全体をみわたしても、もっともひどいと思われる朝鮮の家父長的名文主義・・・それはみなこの李朝時代に入って強じんな内容をあたえられたのである。
欧米近代列強のうちさいしょに朝鮮にその姿をみせたのは、イギリスであった。
要するに、党争にのみあけくれた李朝の両班官人どもは、無能であったというよりほかない。
仏教と儒教とは、長いあいだにわたって朝鮮文化の中心思想として坐りつづけ、それは、今日なおわれわれの意識の奥深くに色濃くのこって生きつづけている。
何が大韓だといいたくなるが・・・
もともと、韓などということばを引っぱりだすからには、それは南方のいわゆる三韓・韓族というセクト的意識が働いたことは疑いない。
三・一独立運動とは日本ではいわゆる万歳事件といわれたもの
十五世紀は朝鮮の文化史にとってはまさに画期的な時代
文学とイデオロギーというものとはもっとも近い関係にあり、・・・
固有の思想のないところに、固有の文学はありえない。
総督府機関紙としての「毎日新報」
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