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2014年7月16日 (水)

山本博文『日本史の一級資料』光文社新書

教科書などに書かれている歴史は、けっして固定された正しい歴史ではありません。あくまでも、現在発見されている史料をもとに、現在の歴史家たちが紡ぎ出した「歴史」に過ぎないのです。

一級とか二級とかいうのは、それを判断する者の主観に過ぎないのです。たとえば、歴史家の網野善彦氏は、偽文書の分析から優れた成果をあげています。いわば、それまで「二級史料」ですらなかったものを、卓越した史眼で息を吹き込み「一級史料」として活用したわけです。

歴史の感覚とは、ひと言で言えば、当時の人々の考え方や息づかいなどを肌で感じることです。

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