田村次朗『ハーバード×慶應流 交渉学入門』中公新書ラクレ
かねてから日本の交渉能力の原点にあるのは近江商人の「三方よし」のロジックではないかと・・・
賢明な合意(wise agreement)
安易な一般化を見抜くには、3つの視点が大切である。
- サンプル数を確認すること。
- 拡大解釈をしていないかどうかをみること。
- 都合のいい結論になっていないかを問うこと。
戦闘とは錯誤の連続であり、より少なく誤りをおかした方により好ましい帰結をもたらす(『失敗の本質』)
最高目標と最低目標の間をZOPA(Zone of Possible Agreement)と呼ぶ。
交渉で合意が成立しない場合の最善の代替案をBATNA(Best Alternative to a Negotiated Agreement)という。
同志社大学の末永國紀名誉教授は著書のなかで、近江商人の「三方よし」はCSRの考え方に合致しており、商人たちは積極的に社会貢献に努めたと指摘している。
日本の「三方よし」の伝統(つまり、創造的問題解決)は、いま総合商社に見事に受け継がれている。
なぜ日本にだけ巨大総合商社が複数存在するのか。その1つの理由として挙げられるのが、日本的な交渉の精神すなわち「三方よし」である。
« 杉晴夫『論文捏造はなぜ起きたのか?』光文社新書 | トップページ | 鹿島茂『勝つための論文の書き方』文藝春秋 »
「ビジネススキル」カテゴリの記事
- クリスティーン・ポラス『Think CIVILITY 「礼儀正しさ」こと最強の生存戦略である』東洋経済新報社(2024.03.05)
- 森下裕道『もうスタッフで悩まない! 一瞬で最高のお店にする本』ソシム(2023.07.31)
- 吉本晴彦『どケチ革命 ムダ金を使わず頭を使え』実業之日本社(2023.06.19)
- 林周二『研究者という職業』東京図書(2023.05.10)
- 中島孝志『ミスよけ大全 失敗を予防するちょっとした仕組み160』三笠書房(2023.03.15)
コメント