川崎修・杉田敦編『現代政治理論』有斐閣アルマ
「政治学」という言葉は、広い意味と狭い意味で使われている。
政治(politics)という言葉は、語源的には、古典古代ギリシアのポリス(polis)に文字どおり深く結びついている。
「活動」と「複数性」、アレントの政治思想の中心を占めるきわめて重要な概念。
階級闘争を通じたプロレタリアート(労働者階級)の勝利を必然視するマルクス主義の「歴史法則」
マルクス主義は、生産関係における階級対立と階級支配が、政治のあり方をも決定づけていると考える。
リベラリズムの源流は、17世紀市民革命期のJ.ロックの政治理論であるとされている。
フーコーが描く近代の権力装置の典型例である「パノプティコン」が、J.ベンサムの発明であったことは象徴的である。
個人の自由と経済的効率と社会主義の三つの要素の統合こそは、今なお現代リベラリズムの最も重要な課題である。
無知のベール
政治思想史上、デモクラシーほど警戒されたものも少ない。
C.シュミット、20世紀の最も危険な思想家の一人
ポピュリズムとは、人気とり的な政策によって、独裁者が民衆の圧倒的支持を受けて登場することをさす。
フィヒテは、ドイツは単なる一つのネーションではなく、文化的に優れたネーションなのであると強調した。
アンダーソンは、『想像の共同体』で、ネーションの観念が成立する上で印刷媒体の果たす役割を強調した。
社会的・文化的な性別を「ジェンダー」
ウェストファリア・システム(体制)とよばれる近代の世界秩序
ヨーロッパ大の内戦ともいわれた三十年戦争を終結させたウェストファリア条約(1648年)
ナショナリズムは、自らの出身地を愛するという意味の郷土愛(patriotism)という古くからある現象とは異なり、人々の忠誠心やアイデンティティをネーションへと強力に動員しようとする、近代に生まれたイデオロギーである。
ナショナリズムは、国民を大規模に動員するイデオロギー装置として非常に大きな役割を果たした。
ケロッグ=ブリアン条約
フーコーは、人間は生まれながらに主体であるわけではなく、一種の権力作用によって主体にされているのだ、という考え方を示した。
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