小室直樹『経済思想ゼミナール 経済学をめぐる巨匠たち』ダイヤモンド社
経済学は、他の学問に比べ、対象となる範囲が酷く限られている。
経済学の扱う対象は唯一つ「近代資本主義」だけである。
世界で最初の経済学者はマーシャルである。
古典派の大発見は、レッセ・フェールの発見である。
ナポレオンは軍事の天才でもあったが、法律の天才でもあった。
古典派の理論的な礎を築いたのは実はリカードである。
ケインズに依ってマクロの視点が齎されるまで、経済学とは、即ちミクロ経済学だったのである。
比較優位説(比較生産費説)は、経済学における最大の発見とも言われている。
セイの法則とは、市場に供給されたモノは必ず売れる-という驚くべき法則である。
マルクスの理論的業績として最大級のものと言われる「再生産表式」
ケインズより前に書かれた経済学のテキストは失業について何も論じていないのである。
四大社会学者(ヴェーバー、デュルケム、フロイト、パレート)
ロックの「社会契約説」は近代デモクラシー哲学の原点となった。
理論的に突き詰めると、経済学はやはりケインズか古典派か-このいずれかに帰着する。
カルト教団のような合理的期待学派
ケインズ理論の落とし穴-それは「クラウディング・アウト」であり「インフレ」である。
ハーベイロードの仮説
「疎外」とはずばり「社会現象には法則性が在る」という事である。
ソ連を滅ぼした直接の原因は、未完工事とゼロ金利である。
マルクス自身も「リカードほど偉い経済学者はいない」と語っている
マルクスの最大の不幸は、ワルラスより先に生まれて了った事であろう。
資本主義には必ず失業が出る、と指摘していたのはマルクスだけである。
ジェントルマンという言葉があるが、これは元々「ジェントリーに属する人」という意味である。
ヒックス教授の「IS-LM曲線」と、サムエルソン博士の「四五度線」は、今もケインズ解説の最高のツールとされている。
リカードのような大天才は、数式こそ使っていないが、・・・
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