紀田順一郎『日本の書物』新潮文庫
外国の神話の多くが、一個の創造者によって万物が形づくられるという性格をもっているのに対し、日本神話では自然発生的に生命が生れ、男女一体の神が生殖によって国土をつくるという点が変っている。
古代人の平均寿命は二十歳だったという。
『古事記』は大和朝廷の正当性を示すために編纂されたので、・・・
『風土記』は日本最古の地誌とされるが、その本質は大和朝廷のための地方行政資料である。
日本書紀・・・・・全三十巻のうち、最初の二巻を占める神代紀はその性質上すべてが伝説であり、・・・
蘇我馬子の墓といわれる石舞台
夜這いは、呼ばいである。
紫式部にせよ清少納言にせよ本名が不明なのは、・・・
紫式部にしても、『伊勢物語』がなくては出現しなかったであろう。
大手町一丁目一番地一号の主は、平安中期の逆臣平将門であることに変りはないのである。
清少納言には反面、荒廃の美を愛するような、ひねくれた感受性があって、・・・
汚ないものは汚ないものとして目をそらさない。
「歴史の事件や人物は、いわば二度現われるものだ」といったのはヘーゲルである。それにつけ加えて「ただし一度は悲劇として、二度目は茶番として」といったのはエンゲルスである。
枯木に花の呼吸
ユダヤ人ではないが、水と安全はタダでは得られないのだ。
物くさ太郎
鬼瓦は中国や朝鮮あたりから渡来したものらしい。むろん、魔除けである。
『イソップ寓話集』は、『聖書』と並んで日本に最も早くから輸入された西洋の書物である。
蛙の王様
宿についたら、家の勝手や避難所をよく見ておけ
近松の世界は、封建社会の悲劇を描いているので、一見古い。
利根(才能)、気根(根気)、黄金(資力)の三ごん(根)なくしては学匠になりがたし
才あるものは徳あらず。徳ある者は才あらず。真材誠に得がたし。
マルクス
切りたくもあり切りたくもなし
宣長自身は、人力を否定してはいない。人力を尽し、その及ばぬところは神のはからいに任せよという考え方である。
封建の門閥制度は親の敵(福沢諭吉)
正義を説くには悪を大きく見せる必要がある。キリスト教をはじめ、あらゆる宗教は悪を利用して成長したという点で、〝対立依存〟の関係にあることを、彼は江戸のはるか昔に道破していたのである。・・・上田秋成
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