久保亨・瀬畑源『国家と秘密 隠される公文書』集英社新書
内閣をトップとする行政が、「秘密保護」を名目に政策の決定過程やそれに関わる個々の責任を明らかにせず、国民にとって重要な情報を秘匿していくならば、政治権力は際限なく暴走します。
基本的に政治家や官僚は、重要な情報を自分たちだけで独占したがります。
ツワネ原則(国家安全保障と情報への権利に関する国際原則)
なお、一つ注意しておく必要があるのは、政府が「特定秘密」を解除しないまま廃棄する条文を、特定秘密保護法の施行令に入れてくる可能性があるということです。
情報公開法、公文書管理法には、特定秘密保護法を無害化するヒントがあり、それらの法律間の整合性を精査、検証することが急務であると思われます。
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