小谷野敦『俺の日本史』新潮新書
古文書は「こもんじょ」と読むが、・・・
『日本紀』などに出てくる朝鮮人は「ツヌガアラシト」などという名だが、その後、中華文明の影響だろう、一字姓に変わって今日に至る。
縄文文化の後に、朝鮮半島から来た民族が稲作を始めて、それが弥生時代の始まりだとするが、その時期は現在では紀元前一千年くらいか。
遊女の起源は朝鮮半島から渡って来た白丁族ではないか、としたため、民族差別だとして攻撃を受けた。だが滝川政次郎は、「遊女」というのを、売春婦の中の一種の、歌舞を行う者たちとして定義していたのであり、誤解されていたとも言える。
神道は宗教とは言えないし、明治期に天皇制イデオロギーに伴って捏造されたものである。現に、神道神道と言っている人はみな天皇崇拝家である。
三島由紀夫などは、武家文化を日本文化の精髄と勘違いした上、西洋風の制服を着て割腹するという茶番を演じてしまった。
信長の口ぐせとして「であるか」というのがある。
「細川ガラシャ」などと呼ばれているのは間違いで、夫婦別姓だから明智玉が正しい。
丸山眞男の『日本政治思想史研究』・・・・・・これは荻生徂徠らの研究である。
明治維新が成功した理由はさまざまに言われている。・・・・・・実のところ、「攘夷」という排外主義のエネルギーをすくい上げたことも大きいのである。つまりは利用したのである。
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