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2015年5月25日 (月)

橘木俊詔『日本の教育格差』岩波新書

ルソーの『エミール』に触発されたのが、ドイツの哲学の巨人カントである。カントも具体的な教育方法論を展開したのではなく、教育が自立した人間を育成するために重要である、という教育の本質論を説いた。

『エミール』、孤児エミールが田舎に連れていかれて、一人の家庭教師に育てられ、大人になっていく様子を小説風に描いた作品である。

ペスタロッチは自ら貧しい農民や孤児の教育を実践し、どういう教授法が好ましいかを追究した。子どもの心理的・知的発達に応じるのに最もふさわしい教授法は、生活実感のなかで自ら獲得するものだと考えた。

ヘルバルトは、教育学史上、重要な人物であるとされる。子どもの心理の動きに注意を払いながら教える方法を編み出したのである。

デューイの批判を別の言葉で述べれば、学校における知育中心の上からの教育に対する批判といえる。

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