富山和彦『選択と捨象 「会社の寿命10年」時代の企業進化論』朝日新聞出版
今日の産業社会の発展をもたらした最大の功績者は何か。・・・・・圧倒的に貢献してきたのは、株式会社と複式簿記の「2大発明」である。
深刻なのは、環境変化によって、中核となる事業が賞味期限切れを迎えているのに、気がつかない場合である。
米国企業はもちろん、最近は欧州企業も、株式会社は利益や機能を追求するゲゼルシャフト(機能組織)であることを基本としている。
政治家とマスコミは、最後は裏切るから、気をつけたほうがいい(小泉純一郎)。
「選択と集中」とよくいわれるが、大事なのは単に「集中」することではなく、「あれかこれか」と選択した上で、選ばれなかった事業や機能を「捨てる」ことなのである。これを私は「選択と捨象」といっている。
「ダイエー」という店名は、2018年度をめどに消える見通しである。
コンビニエンスストアのように細分化された商圏を征する「密度の経済」が重要になってきた。
もっとも会社がつぶれやすいのは、実は創業から3年以内くらいといわれている。
会社の平均寿命は10年くらいでいいのだ。会社なんてただの道具。つぶれるものは、さっさとつぶせるようにする。
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