林達夫『思想の運命』中公文庫
デカルトが打ち樹てた規則の第一は、・・・・・明証を以て真なりと認識されたものではなくては決して真として受けとらないということであった。
この男を眺めるのに二つの流儀がある。双眼鏡の二つの玉がある。一つは喜劇的の、一つは悲劇的の。ヴォルテールの眼鏡とパスカルの眼鏡と。
哲学は由来黄昏に飛ぶミネルヴァの梟であると言われている。
人がその鞄の中に置くことのできないすべてのものは煩わしいものだ。
デカルトは、ヴァレリーと同じく、『詩に心酔する』ことからはじめた。
ヴァレリーは有名な哲学嫌いである。
哲学は神学の俘虜であり婢女であるのだ。
十八世紀のフランス百科全書家の創始した一つの様式「手紙文学」
文学は言語において成長し、言語は文学において育ってゆく。
私はもっと真面目な読者を相手にする。読者を不安にすること、それが私の役目だ。
レーニンのいわゆる職業的革命家
・・・・・明治大正文化なるものはほとんど西欧からの剽窃文化
モンテーニュの『エセエ』は、厳密には「随筆」であるが、しかし「随想」ではないと言われる。
・・・・・書くにつれて考えが生れてくるのである。
森鴎外
西半球の知性はイエス・キリストのために何と莫大な浪費をしていることだろう。
« 山口昌男『本の神話学』中公文庫 | トップページ | 本日の映画 »
「哲学」カテゴリの記事
- 大澤真幸『この世界の問い方 普遍的な正義と資本主義の行方』朝日新書(2023.02.04)
- マルクス・ガブリエル他『未来への大分岐 資本主義の終わりか、人間の終焉か?』集英社新書(2023.01.19)
- 細谷貞雄編『世界の思想家24 ハイデッガー』平凡社(2022.06.17)
- 大井正・寺沢恒信『世界十五大哲学』PHP文庫(2021.12.13)
- 佐藤優『思考法 教養講座「歴史とは何か」』角川新書(2021.01.16)
コメント