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2015年9月 7日 (月)

カレン・フェラン『申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。コンサルタントはこうして組織をぐちゃぐちゃにする』大和書房

統計的には正確でよくまとまった研究でも、残念ながら経営理論の正しさを証明できるものはほとんどない。

理論の正しさを示す証拠があっても、ほとんどは個々の事例に当てはまるにすぎないし、既存の研究の多くには企業の利害が絡んでくる。

サプライチェーンの人ならよく知っている「ブルウィップ効果」

ポーターの本を使えば、業界分析の手順はよくわかった。

ポーターはみずからの著書において、企業がどんな戦略をとるべきかは市場動向と業界によって決まると述べた。しかし、ハメルとプラハラードは、企業自身の能力が戦略を決めるだけでなく、業界の将来をも決定すると述べた。自分たちの将来を実質的にコントロールできるわけだから、こちらはとても魅力的な概念だ。

ポーターの本を読み返して驚いたのは、製造業を重要視していることだ。

コンサルが去ったあとに残るのは「大量の資料」だけ

JITの原則のいくつかは適用可能だとしても、実際、アメリカでJITを完璧に実施するのは無理だ。日本は小さな国だから、仕入れ先のサプライヤーとの距離もそれほど離れていない。原材料の調達に2週間もかかるアメリカで、たった1日や2日で在庫を全部回転させるなど、どう考えても無茶な話だ。

『リエンジニアリング革命』がとてもいいと思うのは、最後にコツや手順を示して終わりではなく、リエンジニアリングの失敗例に触れていることだ。

望ましいコンサルタント

  • いくつかの解決施策を提案するまえに事前分析が必要だと主張する人たち。
  • 何もかもきちんと説明したうえで、自分たちのアプローチについて要点を説明するとともに、クライアント側に対する要望も伝える人たち
  • 確実な線で効果を算定するまえに、やはり分析を実施したいと主張する人たち。金銭的な効果の見込みがすべて明確に説明され、漏れがない。さまざまな想定がきっちりと網羅されている。妥当な効果見積りを行い、水増しがない。
  • 幅広い業務経験があり、さまざまなことに対応できる人たち。必ずしも同業他社の案件を扱った経験が必要なわけではない。業界に詳しい人が必要な場合もあるが、ときには異なるヒントを得られる場合もある。総合的に見て、信頼できる判断を行う人が望ましい。
  • 真摯に向き合ってこちらの話を聞き、率直なコミュニケーションをする人たち。わからないことがあれば、隠さずに言う。
  • 信用できると感じられる人たち。

注意すべきコンサルタント

  • 万能型の方法論やソリューションを提案し、事前の分析をろくに実施しない人たち。
  • 小難しい用語ばかり並べ立てる人たち。わかりやすい言葉で話さないのは、自分たちのやっていることを本当には理解していないか、クライアントに知られたくないからだ。
  • すぐに巨大な効果を約束する人たち。どんなに確実に思えても「返金可能だから」と押しつけてくるサービスには注意すること。そういう相手は約束をちゃんと守るかどうか、わかったものではない(ベテランを引き上げて新人を寄越すとか)。
  • 経験に乏しい人たち。実際の経験がない場合、提供できるのは方法論だけだ。もしその方法論がまちがっていても、経験がないため認識すらできない。
  • どんなことにも答えられ、つねにこちらが望むとおりの経験があるかのように見せる人たち。ハッタリの可能性が高い。
  • 信用できないと感じる人たち。

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