志賀櫻『タックス・ヘイブン―逃げていく税金』岩波新書
日本の所得税負担率は、所得総額が一億円を超えると低下していくのである。
国による規制は、国境を越えて執行できないのが原則である。
国ごと全部がタックス・ヘイブンとなっている国もある。スイス、ルクセンブルク、ベルギー、オーストリアなどの欧州諸国である。
ラテン系の国々では、脱税がスポーツ感覚でなされる傾向にあるので、所得税や法人税のような直接税はなかなかうまく機能しない。EUの基幹税として付加価値税が選ばれたのもゆえなしとしないところである。
租税回避の方法が発明されたのはアメリカである。
リーマン・ショックの引き金となったサブプライム・ローン問題も、元はといえば格付け会社の格付けミスによるものである。
アメリカでは日本のような確定決算主義とは異なって、企業会計と税務会計が互いに別方向を向いている。
信託は、イングランドにおいて発生した、十字軍の昔にもさかのぼる仕組みである。
アメリカの個人所得税制は、シティズンシップ課税をとっており、・・・
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