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2015年11月16日 (月)

渡部昇一・谷沢永一『読書談義』徳間文庫教養シリーズ

人の作った研究をもう一ぺん斬新な目で見直して、解釈をして、そこに何か上位の視点を作って、流麗な文章で書き上げたら学問になるんだと、戦前から戦後に続く日本の学問風土のの一つの基礎を作ったのが和辻ではないかと思うんですね。

↑ (鷲田小彌太『哲学を知ると何が変わるか』講談社文庫)

鷗外という人の品性に、ずっと疑いを持ってた。何々によって自分がこういう考えを受けたとかいう根源は絶対言わない人だと。本当に自分の発明なのか、あるいは誰かそれこそヒントをくれた貴重な人があるのか。もちろんヒントを得たからといって、それを自分のものにするのは、これはもうその本人の能力だけども、自分のバネになったもの、拠りどころになったものをいつも隠すという性癖がずっとあります。もう一つ、何か議論する場合には、鴎外はネタ本の解読しかできなかった人です。

↑ (坪内祐三『文庫本を狙え!』晶文社)

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