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2015年11月 4日 (水)

高橋正衛『昭和の軍閥』中公新書

第一次大戦がもたらした画期的なものは、総力戦という概念であり、・・・

明治生まれの軍人は、期と生年とが一致するということである。

幼年学校、陸士の優等生には天皇より時計、陸大の優等生(通常一期で五人)には軍刀が下腸される。

なお血盟団という名称は、この事件の主任検事であった木内曽益がつけたものである。

宇垣にかぎらず陸軍では、現役か否かが決定的な力のちがいとなる。

統制派は、究極のところ、組織による改革、最後はヒトラーの授権法的政権獲得をめざしているのにたいし、皇道派は直接行動による改革に重点をおくといってもいい。

昭和七年という日本の情況は、たとえこの一節を含むものでも、「三二テーゼ」は、治安維持法の存在を自覚し、特高の拷問を覚悟し、また一家の破壊をも覚悟し、死刑さえも覚悟してまで運動をつづけた人々にとっては、立派な指針であったのであろう。

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