カール・ポランニー『経済と文明 ダホメの経済人類学的分析』ちくま学芸文庫
ポランニー理論の基軸をなす非市場社会の原理が、・・・
彼自身は、経済人類学を柱としてコンパラティブ・エコノミストだと考えていたのである。
互酬とは、血縁関係や友人関係における社会的義務となっている贈与行為であり、再配分とは、政治的または宗教的な中央権力への社会的義務としての財物の支払いである。
人間の世界はつねに市場制度に向かうシステムだと経済学者によって解釈されてきたが、そのことには薄弱な根拠しかない。
ダホメの経済は、地方市場によって補われている互酬と、家庭経営の網の目をとおして調和させられている再配分的支配と、地方的自由のバランスの上にのっていた。
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